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  • 2010年6月25日

【A監査法人 M大先生引退セレモニー】

 私の恩師であり、独立後も様々な仕事でお世話になったA監査法人顧問のM大先生が今月末でご引退されることになりました。M先生、本当に長い間各方面でのご活躍、ご苦労様でした。

 M先生と初めてお会いしたのは、二十数年前の霞ヶ関ビルでした。C監査法人のシステム監査部に入所するための最終面接でお話したのが、おつきあいの始まりでした。入所後もさまざまなことでご指導いただき、私の技術的基礎や職業人としての姿勢を学ばせていただきました。コンサルティング会社を退職時には、自動的にパートタイマーとして終身拘束(?)の契約書を結ばされたのは驚きましたが、それでもその後さまざまなお仕事でお世話になりましたし、本日まで仕事をつづけられたのは、本当にM先生のおかげが大きかったように思います。

 M先生は、まぎれもなく世界でも希有のフューチャリストの一人です。高度IT化の世界を早くから予言していましたし、その中で健全なるシステム化が進むための内部統制指針であるCOBITやCONCT等の基準の確立に、中心人物としてご尽力されました。私自身15年前に教えを請うたさまざまなことが今、現実の世界で多く実現されていることに驚きを感じますし、そういった世界の流れを見る目を、M先生からすべて教えていただきました。

 その予言に近い言葉は多くの方には理解されにくいため、ビジネスになりにくいのが欠点であり、お金の臭いによってきたさまざまな金の亡者が、結局はコンセプトのいいとこ取りだけして逃げていくことに悔しい思いをしてきました。さらに電子政府の実現のためにさまざまな施策の企画と推進を行ってきたにもかかわらず、多くの政治的圧力や権力争いによってその趣旨がねじ曲げられ、結果として理想の実現が非常に困難な状況になっています。

 しかしながら、M先生の活躍は多くの志ある人々に、大きな目標と足跡を残しています。自分一人では決して目指せない高みを登るM先生の姿は、後に続く人々に希望を与えます。またそこに至るための訓練や努力をみることによって、超一流になるためにはどれだけの努力と犠牲が必要かも教えてくれます。私自身決してその高みに追いつくことはできないでしょうが、それでも目指すべき方向が示されていることは本当にありがたいことといえます。本当に、ありがとうございます。あとは私自身がどのような努力を続けるべきか、何を目指すかをもう一度見つめ直し、今日からまた一歩一歩努力を重ねることが先生への恩返しになるのでしょう。

 といいつつも、先生とは個人的な思い出も本当に尽きずあります。泥酔した先生を担いだりお宅まで送った回数が多いのは、おそらく私が一番だと思います。深夜の風呂で1時間以上捕まったこと、トリプルブッキングを解決するために知恵を絞ったこと、駅の改札でブロックサインをする先生に代わって駅員に切符を紛失したことを謝ったこと、寿司屋の閉店時間に間に合わせるためにクライアントから走ったこと、レストランで大ゲンカしたこと、本当にたくさんの思い出があります。しかしその先生が家庭を犠牲にしてまで達成しようとした多くの熱い思いを知ることはできたのは、そういったおつきあいの中からかもしれません。本当に、万感尽きる思い出いっぱいです。

 引退セレモニーには、多くの懐かしい方がお集まりでした。中央監査法人(みすず監査法人)解散後、皆様はさまざまな法人に移籍されたり、独立されたりしていましたが、それでも時間の流れを忘れるほど昔に返ることができ、楽しい時間を過ごすことができました。しかし皆様のお顔を拝見すると、この集まりの中で私がハイエンドの年寄りの一人であったことは、本当に驚きでした。ともあれパーティでの最後のスピーチを突然依頼されたのは、さすがに誤算でしたが...

 というこでM先生、本当にご苦労様でした!