想定していた鳥インフルエンザでなく、豚インフルエンザという新種のインフルエンザの脅威が日々増しています。
数日前には話題にも上がらなかったこのインフルエンザ、28日には世界で20カ国前後の羅病可能性が上がっており、発症者も10以上の国で発生しています。世界中に航空路が網羅された現在、それらの流行を積極的に防ぐことは難しいですし、事実としては不可能でしょう。ただしこれまでの疫病のように、世界で蔓延するのに数ヶ月ということはなく、たった数日で世界に蔓延する可能性があるため、今までとは違った対応を考える必要があります。
個々人の防衛対策や生活レベルでの対応は、厚生省やWHOのホームページ等を参考にしていただければと思います。しかし私の専門がプロジェクトマネジメントである以上、プロジェクトについて早急に以下の対応をお願いしたいと思っています。
■国内に発病者が発生した場合にプロジェクトで実施すべきこと
@プロジェクトのメンバー(社内、社外、協力会社、ベンダー等)を明らかにする
A以下の要点について、1週間程度の行動調査を行う。
・・どのような場所に赴いたか(勤務中・勤務外)
・・どのような経路を利用したか
・・誰にあったか。その時間はどの程度であったか
・・自分・他人の気になること、気になったことはあるか
B本人、近親者の健康状況の調査を行う。
■上記の調査を実施し有効に活用するために、企業が検討すべきこと
@上記の報告内容、手順をルール化する
A国内で発病者が発生し、自社に影響がある/ないを客観的に判断する尺度をつくる
Bプロジェクトの調査結果を、迅速に集計する組織/システムをつくる
C報告が上がって一定期間(1〜2日以内)に集計を完了させ、緊急会議を開催する
D対応の意思決定を行い、関係官庁等への報告、実際の命令を下す
PMBOK的に考えますと、今回の事象はいわゆる「コンティンジェンシープラン」ヤ「ディズアスタープラン」になり、プロジェクト単位で検討すべきことではありません。しかし実務的に考えるとプロジェクト単位での行動以外に積極的かつ火急的対応は不可能と考えますので、誤解を覚悟であえてこのページに考えを記します。
各々方、くれぐれもご油断召されませぬよう。