ゆうちょ銀行が2020年のオリンピックに向けて、ATMの多言語化を行うことを発表しました。
2017年1月以降、ファミリーマートと提携して店舗に置いている500台以上のATMを多言語化にし、日本を訪れる外国人の利便性を高める予定です。現在の日本語、英語以外に中国語(繁体字)、同(簡体字)、韓国語、タイ語、マレー語、フィリピン語、インドネシア語、ベトナム語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語、アラビア語の16の言語に対応するそうなので、英語が苦手な国々の人にとっては本当に便利になります。とはいえ本来の郵便局内の27000台以上のATMへの対応は未定ですから、今後の展開が気になるところです。
ファミリーマートのライバルであるセブンイレブンのセブン銀行では、昨年より日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)、ポルトガル語、タイ語、マレー語、インドネシア語、ベトナム語、フランス語、ドイツ語の12言語に対応していました。となると、今回の件は、コンビニのライバルであるファミリーマートからの要求で行われた多言語化と思われますし、コンビニにATMを置いているすべての銀行、ならびにコンビニ自身が取り組んでいくべき課題なのかも知れません。
コンビニは全国にありますし、365日深夜まで営業する店舗が大半でしょう。真っ暗な街中でも目立ちますし、明るい照明と除きやすい外部ですから外国人でも安心して店に入れます。さらに商品の大半を手に取ることが出来ますし、飲料や食料品だけでなく旅で必要となる様々な日用品も手に入ります。会計は明朗ですし、トイレも貸してくれるとなると、外国人にとってこれほど便利な店舗はないのかも知れません。
こういった背景を考えてみると、コンビニを中心に多言語化をすることは理にかなっているように思われます。今後は商品のバーコードを利用し、自分が持っているスマホでバーコードを読み込むとそのスマホがベースとしている言語で商品の特性を説明できるような仕組みも作られていくと思われます。ベジタリアンや宗教上口に出来ない商品もありますし、さまざまなアレルギーもあるので、そういった説明を読むことが出来れば、安心して商品を購入することが出来るからです。
決済に関しても、スマホのおサイフケータイ機能を充実していくと思われます。AndroidスマホはフェリカベースのNFCを搭載しているケースが多いですし、iPhoneもApple
Payと言うサービスを世界各国で展開しています。噂ではiPhone 7かそれ以降の機器ではフェリカ企画であるNFC-Fを搭載するようですし、そうすればおサイフケータイとしての機能を持つことになります。となると、知らない国々にいってもスマホさえあれば自国と変わらず生活ができることになりますし、指紋認証などの機能でロックさえしておけば財布以上に便利で安全な旅行グッズになるでしょう。
このように新しいテクノロジの進歩によって、コンビニのように新しいビジネスチャンスを作り出すことが可能になります。2020年に向けて、こういった一つ一つのアイディアを考えていくことが非常に大切になりますし、同時にそれらを俯瞰しながら新しい世界やビジネスを想像していくことも、我々ITエンジニアにとっては非常に大切なことになろうとしています。