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Weekly report

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 December Second week

 体調不良が続き、二週にわたりお休みを頂いてしまいました。

 数年ぶりに再発した持病ですが、どうも10年近いサイクルでくり返している気がします。最初が26歳、次が40歳過ぎ、50歳過ぎで今回は60歳前です。80歳まで生きられるのであれば、あと二回は再発するのでしょうから本当に気が滅入ります。仕事の時はアドレナリンがでて辛さを感じませんが、仕事が終わると燃え尽きた感覚になり、極度の疲労感が訪れてしまいます。寛解までは相当に時間がかかりそうですが、ボチボチ付き合っていきたいと思います。ということで今週もあまり体調がよくありませんが、少しだけ頑張ります。

 先週ビックリしたのは、Googleの創始者であるラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏が、Googleの持ち株会社であるアルファベット社のCEOと社長を退任するとの報道です。後任はサンダー・ピチャイ氏であり、アルファベット社とGoogle社のトップを兼任するようです。

 これまでGoogleは、二人の天才が開発した検索エンジンをベースにさまざまなビジネスを展開してきました。最近では自動運転車やロボット、量子コンピュータなどITの進化を体現するさまざまなビジネスを展開し、成功させてきました。その二人がGoogleの経営から退くということは、Googleの未来が少し予測不能なものになったように思います。

 Appleコンピュータの創始者であるスティーブ・ジョブズ氏が亡くなったあと、Appleはやや驚きの少ない会社になりました。ビル・ゲイツ氏が退任した後のマイクロソフトはしばらく低迷が続きましたが、ここに来てクラウドのプラットフォームが好調になりましたが、従来のように個人の客を喜ばせる製品は減ってしまったように思います。逆に創始者であるジェフ・ベゾス氏が率いるAmazonは相変わらすの新しいビジネスやサービスをこぞって展開していますし、その未来もまだまだ可能性を感じさせます。

 このように創始者が去った企業は、そのカリスマ性を取り戻すことができず普通の大会社になったり、徐々に衰退したりというパターンが多く見られます。人々を驚かす要素は減り、確実な収益を上げる企業似変化することは問題がありませんが、やはり新しい夢を見させてくれた頃に比べると魅力が下がるのは事実でしょう。今後Googleがどのような展開を行っていくかは見物ですが、カリスマ創業者のいなくなった企業にどれだけ優秀な社員が残るか今後の興味が尽きないように思います。

 退任したカリスマ創業者は、ビル・ゲイツ氏のように社会福祉に貢献するなど経営の第一線から退くパターンが多いように思います。カリスマが去った後に急速にその地位を失ったのはスターバックスですが、創業者のハワード・シュルツ氏が経営に復活した後に業績が復活したことも非常に興味深い事実です。

 すべてのビジネスはいずれ創業者がさり、新しいトップの基で継続していくことになります。しかしカリスマと言われる創業者が興した企業は、その退任後に企業としての魅力を失い失速するケースが多いように思います。かつてはPCの世界でDELL社と双璧をはっていたGatewayという会社も、創業者のテッド・ウェインが経営を退いてから急速に失速し、企業そのものがAcerに買収されてしまいました。中興の祖エッカード・ファイファーが築いたコンパックも、解任後に失速しHPに買収されてしまいました。

 このようにカリスマと言われる創業者が引っ張った企業は、そのカリスマが去った後に急速に変貌していくことが多いようです。これからのGoogleはこのジンクスを覆せるのか、しばらく同社の動向を見守りたいと思います。