はやくも盆休みが終了し、今日から仕事再開という方も多いと思います。今月やっと明けた梅雨の後は、連日各所で35度〜40度の猛暑が続きます。仕事をするにせよしないにせよ、クーラーの効いた部屋から出ることが難しい季節がまだしばらくは続きそうです。
今年の盆休みは例年と違い、鉄道の満員や高速道路の渋滞のない日々でした。首都圏近郊の観光地は多少混んだものの、全国的には戦後初の混雑のないお盆休みとなったようです。この自粛ムードはいつまでつづくのか、という疑問はなくなりませんが、来年のお盆も同じ状況だとすると、オリンピックはおろか経済そのものが大きなダメージを受けることは間違いないでしょう。
オリンピックの実施を一年先延ばしにしても、結局新型コロナウイルスの状況は変わらないと思います。各国が開発しているワクチンの有効性もこれから検証されるところでしょうし、本格的な予防接種が始まるのは今年の末から来年でしょう。インフルエンザでもワクチンを打っても感染することはありますから、新型コロナウイルスも同じと思います。となれば、効果的な治療薬ができていない現状で来年夏に新型コロナウイルスの感染拡大が収まっているとは考えにくいでしょう。となると、やはり東京オリンピックの開催はきわめて難しいと思います。
さらにここ数週間の酷暑を考えると、来年急に涼しくなることは考えられません。この温度を前提にスポーツを行うと様々なトラブルも予想できますし、選手やスタッフ、観客が熱中症で倒れる可能性は高いと思います。新型コロナウイルスの症状と熱中症患者の症状が似ているため、これだけでも医療機関の負担になっているに、そこに世界中の人間が病院に殺到すればそれこそそこがクラスターになります。医療関係者が罹患すれば簡単に医療崩壊になることなど、誰にでも想像が付きます。
仮に新型コロナウイルスがある程度下火になっていても、衛生環境の良くない発展途上国からも選手やスタッフ、観客が訪れます。衛生環境と医療水準の問題から相対的に罹患率は高いでしょうから、東京がまた感染の中心地になるだけでなく、日本中の観光地で感染拡大が起きるでしょう。ただでさえ経済的体力の落ちている地方の観光施設などでクラスターが発生すれば、それこそその観光地の終焉を意味してしまいます。
言葉の通日日本人を相手するだけでも負担が大きいのに、世界中の言語を話す人間が日本全国の病院に行けば、間違いなく医療現場が崩壊するでしょうし、通常の医療にも大きな影響が生じることは間違いありません。
ここまで考えてみると、事実上来年でも開催のできない東京オリンピックを前提に経済を回すことはナンセンスといえます。むしろ中止を前提にそれらの予算を現状の様様な対策に回し、同時に選手村などの施設も早く販売に移ったり購入者に引き渡した方がずっと経済が回ると思います。住民が増えればそこで経済活動も行えますし、オリンピックのために保有している各種資源を現状の活動に振り分ければ維持・保管・保有のコストだけでも大幅に削減できるはずです。
元総理と東京都知事だけは相変わらず都合良く考え、開催を直前までごり押しするのでしょうが、この二人が日本の新型コロナウイルス拡大の犯人といっても過言ではありません。東京オリンピックを無理矢理開催しようとしたため感染者数の実数が解るPCR検査を行わなくしたのですし、感染が拡大していた中国などの観光客の入国を止められなかったからです。中国の国家主席の訪日をごり押ししようとした現政権も犯人であることは間違いありませんが、元総理と東京都知事はそれ以上に罪が重いのは自明です。
自粛警察を標榜する人間は、自粛に従えない個々人に対して怒りを向けるのではなく今回の感染拡大の犯人を糾弾すべきです。
自粛を生んだ犯人を憎み、さらに国民の命を賭けてスポーツの祭典を行う
ような人間を糾弾すべきなのです。そして新型コロナウイルスが世界的に収まったときに、もう一度立候補しようとすまともな政治家を、選挙で選べるようになることを私は願っています。