東京の新型コロナウイルス感染者数が、4000名を超えました!全国でも1万2000人を超える感染者数が初めてカウントされ、昨年来から最大の感染者数になっています。
先週土曜日の31日時点で、東京の感染者数は4058名であり、一週間前の24日には1128人でしたので、一週間で4倍に増えたことになります。確実にオリンピックの馬鹿騒ぎのせいであり、予想通りのシナリオが進行しています。このまま続けば今月中に1万人を超える可能性もあり、非常に危機的な状況です。21日に行われた東京都のモニタリング会議では、「8月中に2600名を超える」などといったのんびりした予想を行っていましたので、東京都がいかに楽観主義かがよくわかります。オリンピック中はのんびりしたことを放言して、終わった瞬間に日本の危機を騒ぎ出すのは目に見えていますし、飲食店と通勤者にその責任を押しつけ「我々は悪くない!」と責任逃れをすることはあきらかのようです。
政府ものんびりしており、オリンピックは順調に進んで素晴らしい、などといったアホなことを言っていますし、パラリンピックは有観客でなどという世迷い言さえ報道されています。医療機関が逼迫し命の選択が始まっているのに、何も対策を打たずオリンピックに浮かれている政府は正気とは思えません。
しかしさすがにこの状況になると、「断腸の思いでパラリンピックを中止する」といったことも視野に入ってきました。いかに政府が有能で、世界を敵に回してでも中止した、というヒロイックな姿勢に酔ったアホ総理が言いそうなことだということはおわかりいただけると思います。
しかし現実的に考えても、競技者だけではなく介護者などの関係者が増えるパラリンピックは、オリンピック以上にボランティアを必要とします。ワクチン接種が行われていても、デルタ株は感染力が強いため感染の確率は高いと思います。となると、ワクチン接種すら行っていないボランティアが多い中でパラリンピックを実施することは、確実に全国にデルタ株を広げるきっかけになります。一桁台だった首都圏以外の県でも2〜3桁台の感染者数になっていますので、このままパラリンピックを実施してその後の感染を拡大させることは医療体制が貧弱な地方都市にとっては、危険以外の何物でもないように思われます。
またオリンピックでわかったように、国がかりでルールも守れない馬鹿騒ぎをしている以上、国民が自粛ムードになるわけがないことは自明の理です。これまで国民の自立的努力でここまで感染を小さくしているのに、それを政策のたまものと思い込んでいる政治家や高級官僚がこの国にはあふれています。これらのバカは、もう一度締め上げれば国民は言うことを聞く、などというどれだけ上目線になった考え方をしているかはすぐにわかりますし、オリンピックは感染拡大と関係ないなどの嘘を平気でつけるのでしょう。恐ろしいことに、高齢者のワクチン接種が進んでいるため、今年の盆休みは帰省ラッシュが復活しそうです。しかし接種を受けても感染率や重症化リスクが少し下がるだけであり、体力のない高齢者には負担が大きいことに気づくべきです。いったん高齢者に感染が拡大すれば、介護や近隣の自助等でつながりの多い地方にとってはそれを縮小するのは不可能に近いでしょう。さらに地方都市の医療体制は貧弱ですので、それこそ感染拡大によって医療崩壊が起きますし、通常医療が受けられず亡くなる方も激増する可能性が高いと思います。
このような危機的状況を作っているのは、すべて政府と官僚が犯人です。にもかかわらず彼らが中心となってオリンピックやパラリンピックなどの馬鹿騒ぎを続けるのは、もはや正気とは思えない状況です。それほどお金に執着しても、彼らや彼らの家族が感染で命を落とす可能性があることが彼らには理解出来ないのでしょう。
オリンピックは国民に精神的な希望をもたらすことは事実です。しかしそれ以上に、物理的なリスクをあげていることもそれ以上の事実です。中止することで失う希望よりも、中止することで守れる生命のほうが私には重要に思えてなりません。