Onomura System Consulting Office       

osco top


Weekly report

next

back

 

 

 

 

osco top

 January Second week

 今年に入って、オミクロン株の感染が急速に拡大しています。

 全世界的にデルタ株を置き換えているオミクロン株ですが、日本は早期から海外渡航者の入国禁止という手段で感染流入を防いできました。ところが盲点があり、米国との行き来が自由な米軍基地から感染か急速に拡大しているようです。特に沖縄県は、12月中頃まで1〜2桁台の患者数でしたが、1月に入って100名を超え、7日には1400名を超える患者数となりました。まさに昨年のグアムと同様の状況であり、あっという間に医療崩壊の危機に追いやられている状況です。

 このところの感染者数減で気持ちの緩んだ国民は、年末年始に日本中を移動しています。2年ぶりの帰省を行った方も少なくないと思いますし、各地に旅行した人も多いでしょう。年末年始は航空機や新幹線も久々に満席の状況でしたから、全国での移動が行われています。

 となると、年末年始に沖縄旅行をした人間が各地に戻って生活を再開すれば、そこで感染が起きます。先週から東京も増え始め、おそらく週明けには1000人を超える患者数になると思います。間違いなく第6波の到来であり、また元に戻そうにも非常に苦しい状況が始まったと思います。

 オミクロン株の症状は、一般に重症化率はデルタ株の半分程度といわれています。とはいえ感染率はデルタ株に比べて倍ぐらいあるようですので、患者数はデルタ株の二倍になる可能性があります。となれば、重症者率が低くても患者の数は倍増ですから、結局重症者の数は変わらず医療機関の状況は苦しくなります。さらにオミクロン株の感染拡大率は非常に高いですから、あっというまにこれまで以上の患者数になることは間違いありません。

 さらに私が以前から恐れていたように、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時感染が世界中で起きているようです。「フルロナ」といわれるこの症状は、両者の影響が体に残るわけですから当然重症化する率はこれまで以上に高いでしょう。昨年はインフルエンザの流行がなかったため多くの方に免疫がなくなっていますし、インフルエンザワクチンは生産が十分にできず市中に出回る数が少なかったのが去年末です。となると、日本でもフルロナ患者は増えるでしょうし、その意味でも医療機関の状況が悪くなることは間違いありません。

 オミクロン株は、ワクチンを打っていても50%程度の確率で罹患するようです。ワクチンを打ったから大丈夫、というのは単なる勘違いであり、確実に感染すると考えた法が良いですし、インフルエンザと同時流行すれば目も当てられない状況なることを我々は想像しなければなりません。また多くの方が忘れてしまっていますが、罹患した方の多くが、長きにわたり後遺症の被害に悩まされています。そういった人間がもう一度かかると、もっと後遺症が悪化する可能性があることも我々は忘れてはなりません。

 以前から申し上げているとおり、新型コロナウイルスが終息するためにはあと2〜3年かかると思います。まずは治療薬が効果を発揮し、度重なる変異種に対応出来る状況にしなければなりません。同時にワクチン接種を常態化し、全世界的に終息するまでこれまで同じような渡航禁止や外出の自粛をせざるを得ません。それもまずは経済力のある先進国からそれに取り組み、その後後進国も同様の状況にしなければならないのです。となると、先進国の感染拡大がまだまだ広がっているこの状況では、今年はおろか来年になっても終息することは難しいと思います。

 感染者数が減るのは、日本国民の努力の結果であり、政府やいかなる機関のおかげでもありません。だからこそ我々が少しでも気を緩めれば、今回のような大きな感染拡大につながることを、我々は忘れてはなりません。