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Weekly report

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 January Second week

 早くも新年二回目の更新です。

 さてこのところ二年間流行のなかった、インフルエンザが各地で猛威を振るいだしているようです。新型コロナワクチンは無料で接種できますが、インフルエンザは3000円〜5000円ほどの実費がかかります。この二年の状況を考えるとワクチン接種を行わない方も多いでしょうし、それが結果としてこの流行に拍車をかけているように思われます。

 新型コロナウイルスの死者数も激増しており、これまでに6万人程度の方がなくなりましたが、この1か月で1万人前後も亡くなっています。BA5になって毒性が下がったと思われますが、それでも罹患者の総数がものすごい勢いで増えており、死者数も患者数に比して急増しています。かつてのようにメディアが報道しないことが不思議ですが、このままいくと、フルロナの患者も増え死者数が急増する可能性も高いように思われます。

 それに対して中国では国民の半数近くが罹患する状況にもかかわらず、封じ込め政策を事実上撤廃してしまいました。旧正月で多くの国民が中国国内のみならず世界で移動を始めていますから非常に危険な状況です。日本もすっかり危機意識が弱くなったように思いますが、中国から新たな変異株を持った旅行者が多く観光地に訪問する可能性もあるため、インフルエンザと相まってこの数ヶ月危機的な状況が生まれる可能性が高いように思われます。

 ワクチンによる免疫を持っても、罹患する可能性は否定できません。現状罹患率を下げたり重症化の可能性が低減することは分かっていますが、さりとて新型コロナウイルスの危険性が下がったわけではありません。医療機関や保健所の体制も変わっていませんから、やはり二年前以上の状況が再発する可能性も否定はできませんから、危機は去っていないように私には思われます。

 大事なことは、新型コロナウイルスの脅威に対抗する体制や手段を講じながら、経済を復活させることです。さらに30年間を考えると、これまで同じ活動を行っても経済は上向かないことに我々は気づかなければなりません。新型コロナウイルスがなくても日本経済は停滞しており、それ以前の状況に戻っても基本的は観光などの収益以外は変わらないことに我々は気づくべきなのです。

 新型コロナウイルスを念頭に置き、これまでとは違う経済活動を国を挙げて行うことを我々は考えなければなりません。情報システムを使って人流をコントロールしたり、現在過剰な状況にある運輸業界の状況を変えるべく自動運転やドローン配達などの新しいサービスを開発すべきです。モノ作りだけに頼ることなく、ITを利用した新しい付加価値を生み出すべきですし、すべての産業がそこに向けてイノベーションを起こさなければならないのです。

 昔を美化しても、何も状況を変えられません。現実を直視し、脅威を正しく分析した上で新たな価値を考える。そしてそれを実現するために投資や法制度の改革を行う。戦後の世界で行ってきたような当たり前の経済復興策を、国も我々も真剣に考える時期に来ています。