感染第8波が猛威を振るっています。
恐れていたとおり、
インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行が始まってしまいました。さらにこれまでのオミクロン株BA5に変わって、亜種のXBB1.5の流行も始まろうとしています。XBB1.5は現状よく分かっていないところはありますが、これまでのワクチンや罹患によって得られた免疫を回避する能力があるといわれていますし、感染力もBA5より遙かに高いようです。東京でもかなりの数の患者が見つかってきましたので、再び大きな流行になる可能性も高くなっています。
またこの1か月のデータを見ると、これまで新型コロナウイルスによる死者は6万人程度でしたが、そのうち1万人がこの1か月ほどで亡くなっています。2年半かけて5万人だったのが、たった1か月あまりで1万人の死者ですからこの状況は本当に異常です。第3波のころ以上に医療機関の逼迫が続いていますし、またもや医療崩壊が起きそうな状況になっています。
ところがマスメディアもいよいよ飽きてしまったようであり、新型コロナウイルスはインフルエンザと同じ、休んでいれば直るとばかりにこの状況を軽視し、旅行支援の後押しのような報道ばかりが目立ちます。これから春休みに向かって若者を中心とした旅行が始まりますし、大学生活や社会人生活を新たな地で迎えるために引っ越しも増えるでしょう。となれば、これまで以上の感染拡大は防げないように私には思えるのです。
さらに中国はゼロコロナ政策の失敗を事実上認めてしまい、コロナ感染を無視する状況です。現状国民の約半数である8億人の感染が起きているようであり、感染によって全国民が免疫獲得をする方法に政策を切り替えたようです。その上今後春節で多くの中国国民が世界中を移動するでしょうから、これからさらに変異種を世界でシャッフルすることになります。BA5で分かったように、毒性は低くても感染力が高ければ、第3波の頃の10倍以上の患者になるでしょうし、毒性が10分の1でも死者数は同様になります。BA5以上の感染力を持てばもっと悲惨なことになりますし、ワクチンなどの免疫をすり抜けるとなるとさらに悲惨な状況になることは間違いないでしょう。もっと恐ろしいのは当初のように毒性が強く、免疫をすり抜け、感染力の高いウイルスが出現することであり、これも現状では避けられないように私には思えます。
経済を復活させることは大切です。しかし新型コロナ前の日本の経済は、失われた30年と言われる悲惨な状況でした。となれば、新型コロナウイルスが治まったとしても、新型コロナ以前に戻しても世界の中では取り残されることは間違いありません。となると、従来型の生活をもとめたりビジネスを行っても、何も変わらないどころかさらに経済状況が悪くなるだけなのです。
残念ながら、まだまだ新型コロナウイルスとの戦いは続きます。だからこそ我々は、この状況においても付加価値を生む仕組みを作り出さなければなりませんし、コロナの感染を抑えながら経済を活況にしなければなりません。そのためには昔の生活を取り戻すのではなく、新しい生活を考え、描き、作り上げなければならないことを我々は忘れてはなりません。