Onomura System Consulting Office       

osco top Book review
next

back

 

 

 

osco top

★書名をクリックすると、amazon.co.jpにリンクされます。購入される方はどうぞ。

空想プロジェクトマネジメント読本 (2/19/2005) 

 司馬紅太郎 技術評論社 \1,580

 タイトルでお分かりになるとおり、近年はやりの「空想」本の一つです。しかしサブタイトルにあるとおり、日本初の「PMBOK 2004年版対応」となっており、内容的に充実した本でしょう。

 内容的にはガンダムの「シャア」のプロジェクトマネージャスキルに関する考察から始まり、ゴルゴや仮面ライダー、ついには冬ソナまでをテーマに、さまざまな角度からプロジェクトマネジメント能力に対する考察を行っています。読み物として非常に面白いと思いますし、またPMBOKの入門としても良い書籍と思います。というのもPMBOKに記述されている内容や問題集は、やはり実体としてのプロジェクトにいかに適用するかというイメージがわきにくいのですが、この書籍では具体的なシチュエーションから適用方法がイメージ出来るようになっています。したがってPMBOKに記述されている内容を「なるほど」といった気持ちで理解出来るようになります。巻末には、「30分で知ったかぶり出来るPMBOK」も記載されていますので、時間のない(手を抜きたい?)あなたにぴったりの本です。

 時間が無く、被害者意識でPMBOKを学んでいる方にお勧め。(そういえば、PMBOKの2004年日本語版はまもなく出版されます。試験対応は10月頃からだそうな...2000年版受験のチャンスは、今しかない!!)

 

プロ野球買います! ボクが500億円稼げたワケ (2/19/2005) 

 堀江貴文 あ・うん \1,300

  最近お騒がせの、堀江氏の書籍です。発売が昨年の9月ですから、まさにプロ野球球団を買収せんとする時に書かれた本です。この方の本は、宗教書同様やや独善的色彩が強いため個人的にはあまり好きではないのですが、記述されている内容はそれなりにまともであり、堀江氏の頭の良さはすごく感じます。

 この書籍は、自分がプロ野球を所有したらいかに球界を活性化出来るかという点を述べられており、その熱い気持ちや信念には共感出来るとは思います。しかしそれ以上に面白いのは、現状のフジサンケイグループとの戦いを予想させる、投資における迅速性(いわゆる戦略論における機動力(mobility)の戦いのことです)に関する考え方を述べている点でしょう。現在のIT業界同様、機動力を旨に装甲力の高い敵と戦おうとする姿勢は、戦略的観点からも少し面白いかも知れません。さらに 後段の堀江氏自身の成功哲学も、見方を変えれば一般的な成功哲学であり、誰もが守る基本を堀江氏も守っているということがよくわかります。

 機動力のある戦いを、肌で感じたい方に。
  (しかし、出版社が「あ・うん」とは...宗教書だね、まるで。)