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■業務システムモデリング練習帳 (9/24/2006) 

渡辺幸三 日経BP社 \2,600
何年か一度、この手の本に引っかかり見事に外されますが、今回も引っかかっちゃいました。タイトルには「業務システム」とあるため、BA(Business
Archtecher)やAA(Application Archtecher)のための業務システムに関する例題がたくさん載った本と思ったのですが、現実はデータモデル、それもいわゆるテーブル設計のための本でした。
このホームページを御覧の方は、DMMやDFDの例題、データモデリングもER図を作成する前提となるべき例題を期待したでしょうが、残念ながらはずれです。情報処理技術者試験の対策本レベル、それも基本情報等の午前レベルですので、上流工程の実務的には役立たない本です。この本に責任がないことはわかるのですが、ちょっとタイトル、時流との乖離を強く感じました。値段も値段のため、外されたショックはちょっと大きかったです。
日々のテーブル設計の基本が学びたい、新人レベルの方に。
■ぼく、路上系社長 (9/24/2006)
前橋靖 亜紀書房 \1,400
タイトルにつられて購入しましたが、それなりに面白い本でした。プロサーファーの夢が破れ、路上生活者の経験もある若手社長の、半世紀です。何も知らない若者がビジネスに目覚め、そのひたむきさ故に世間を注目させるだけでなく、さまざまな意味で社会貢献をできるようになる過程が記されております。おそらく人間的魅力の強い方のようで、非常に読みやすく共感出来る部分も少なくない書籍といえます。小難しい本を読むより、ずっと為になりますし、こういった形での社会貢献もあるということを気付かせてくれました。
しかしこの違和感は、何だろう... と考えているうちに、あることに気付きました。社長の前歴に特色があり、ソーシャルベンチャーという時代の流れにのったため評価されているのですが、実体はまだ成長途上の会社であり、その危うさが私の違和感につながっているようです。経営陣に一部上場企業の元役員がいることが最大の救いですが、そういった方がいなかった某インターネット企業を思い出させることが、私の不安の原因のようです。疾走する企業は、その速度を落としたとき失速します。その不安定さが、私を不安にさせるようです。これも、歳をとった所以なのか...
ソーシャルベンチャーや起業をやさしく知りたい方に。