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■イチロー思考 vs 松坂思考 (12/9/2007) 
児玉光雄 幻冬舎 \1,300
イチロー選手の言葉は、本当にプロとして響く、素晴らしいものが多いと思っています。これまでもイチロー選手の言葉を書いた本は良く読んでいるのですが、今回は若き好敵手といえる松坂選手の言葉も載った本が出ました。
イチロー選手同様、松坂選手も間違いなく日本を代表するプロでしょうし、傲慢とも見えるプロ意識と自信を感じられる選手です。やはり超一流のプロにはその風格がありますし、振る舞いや雰囲気も似るのかも知れません。この本は両者の言葉をページの右に引用し、その解説を左のページに記しているものです。正直左ページは2〜3ページ見てやめました。的外れで冗長なことが書いてあるだけで、少なくとも私には何の参考にもなりませんでした。しかし右ページのイチロー・松坂両選手の言葉は素晴らしい!の一言です。プロを目指す皆様はもちろん、プロの皆様も閃く言葉がたくさんあります。
超一流のプロから、ひらめきを得たい方に。
■これだけは知っておきたい内部統制の考え方と実務 評価・監査編 (12/9/2007) 

八田進二 日本経済新聞社 \1,700
雨後の竹の子のごとく出版されているJ−SOX法(金融商品取引法の内部統制)関連の書籍ですが、やはり本家本元の書かれている本は、素晴らしいの一言です。
来年4月から期首を迎えるすべての上場企業が対応しなければならない内部統制報告制度ですが、監査業界、コンサルティング業界、IT業界などの食い物となってしまっております。その趣旨とか考え方を理解しないまま自らの商売を喧伝する企業が多く、まさに狼少年が団体でビジネス界をかけずり回っている様相ですね。私の感覚では、IT業界が一番汚く浅ましい感じがしますが。
その混乱の中、ただしい内部統制の考え方と実務を解説したのがこの書籍です。八田教授はもともと米国SOX法を日本に導入することに尽力した第一人者ですが、その方がこの混乱の沈静化を図るため、正しく内部統制報告制度に向けた実際を説明されています。内容は平易ですが、非常に的を射たものといえ、実務家はもちろん、一般知識をつける意味でも利用できる本と思います。やはりプロの本は正鵠を射ています。書籍の三分の一を「財務報告にかかる内部統制の評価及び監査に関する実施基準」が占めてしまっている点はやや残念ですが、逆にその文書を簡単に見るためにはよいのかもしれません。
百花繚乱の中で、数少ない真実に出会いたい方に。