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ソフトウェア品質知識体系ガイド  (12/15/2007) 

 SQuBOK策定部会  オーム社  \3,500

 ソフトウェアの品質のあり方をこの数年考えている私にとって、天からの光明と思えた本ですが、ホント大ハズレでした!

 この団体、日科技連のソフト生産管理研究委員会だそうで、権威ある団体であることは間違いないようです。しかしその内容は、PMBOKのような汎用性も低く、どうもJISをベースにこれまでの品質管理技法をまとめただけのもののようです。そこで採用されている技法も、私にとってはあり得ないものばかり。PQデザインレビューなんて、世界では絶対に通用しないですぜ!PQは、「パタン、キュー!」の意味だそうです。システムが軽微な障害でダウンすることを、「パタン、キュー!」をいう擬音で表現し、その擬音をレビューの名前にしたようで、それが正規の体系に組み込まれています。いやぁ、これじゃ私は見積における倍々法やKKD法なんかも、オーソライズして欲しいと思ってしまいます。私にとっては、ほとんど意味のない本でした。

 ソフトウェアの品質にとって、上記に記してある「当たり前品質」すら体系だっていないことは、確かに問題です。しかし新しい変化の中で我々テクノロジストを悩ませるのは、使いやすいホームページやわかりやすいインタフェースといった「前向き品質」の指標化と測定です。その品質を悩んでいる私にとっては、ほとんど意味のない本でした。

 日本のプロジェクトマネジメントと、品質管理のレベルを知りたい方に。