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■The Starbucks experience
スターバックス5つの成功法則と「グリーンエプロンブック」の精神 (1/14/2008)
ジョゼフ・ミケーリ ブックマン社 \1,500
最近はやりのスターバックス解説本ですが、ビジネスのエッセンスとして非常に面白かったのでご紹介です。
驚異の成功を収め、全世界を股にかけた展開を行っているスターバックス社ですが、そのビジネスの基本はすべてのビジネスに共通するものといえます。彼らはその基本を「グリーンエプロンブック」という一種のサービスマニュアルによって参加するパートナー全員で共有しているようですが、我々すべてのビジネスにもその考えや心がけは必須のものといえるようです。あらゆるビジネスの基本は顧客に対するサービス提供であり、その付加価値の源泉は人間の所作にあります。人間の所作は人間の精神によって作られるものですから、その精神をきちんと認識しサービスを提供し続けるのは、大切なことといえます。
またスターバックス社は、グリーンエプロンブックを宗教的に盲信することを推し進めるのではなく、きわめて現実的かつ戦略的にその精神に乗っ取った計数的ビジネスを営んでいる点が、非常に面白かったと言えます。昨今の不誠実な企業に一番欠けている、基本的精神を気付かせてくれる良い本でした。
成功に裏付けされた、ビジネスの基本を学びたい方に。
■驚異の超大国インドの真実 (1/14/2008)
キラン・S・セティ PHP研究所 \1,300
このところインドや中国に関する書籍を読む機会が増えましたが、インド人から見たインドビジネスの姿が面白かったのでご紹介です。
いわゆるジャーナリストが書くインドの姿や、インド人が書くインド国内のビジネスの姿とも違うスタンスで、この書籍は書かれています。著者のセティ氏は日本生まれ日本育ちのインド人であり、米国MBAをもったビジネスパーソンです。その日本的視点から日印のビジネスの違いやインドのビジネスや社会の状況、インドに在住したりビジネスをする才の注意点などを説明してくれています。面白かったのはインドの賃金とITビジネスですかね。インドの人件費は中国に比べやすくないこと、手作業は苦手で工業製品のような機械中心の産業に強いこと、さらにはITはカーストを意識せず従事できる新しいビジネスであることなど、今まで知り得なかったさまざまなことを知ることができました。
インドとのビジネスに、何らかの関わりが生まれそうな方に。