豊かさの尺度の問題ですが、経済力とか文明度を豊かさというのであれば、フィリピンは豊かではありません。それらに侵されたフィリピンの一部の地域も、豊かとはいえません。しかし人間らしい生活とか、明日への希望という意味では、フィリピンの多くの地域は豊かな国です。セブに、ボホールに、ドマゲッティに、豊かなフィリピンは残っています。子供の目に力が溢れ、町中の子供が津波のように学校に通う。かつて日本も、このような豊かな国でした。しかし我々の先達が経済力と文明度を豊かさの尺度と考えた瞬間から、貧しい国になりつつあります。
子供や人々に笑顔のない、夢のない国を、私は豊かとは思えません。すべての世代で自殺が絶えない国を、私は豊かとは思えません。競争の名の下に、弱者を切り捨てる国を、私は豊かとは思えません。
私はこの国を、再び豊かな国にすることを夢見ています。だからこそ、今日を、頑張って生きています。