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  【実際に起きる事故】

  • パニックを起こす

 これは初心者のうちは、よく起こす軽い事故です。何の理由もなくパニックになるケースもありますし、ちょっとしたキッカケでパニックになるケースもあります。例えば前のダイバーに近寄りすぎて、フィンで顔を蹴られてしまい、マスクがはずれたときにはパニックを起こしやすいです。あとは自分のつばにむせる、目の前に大型の魚やサメが横切る、ダイビングの器材が珊瑚等に引っかかる、などでパニックは起きます。また浮力が自律的にコントロールできなくなったときにも、パニックを起こしやすいです。(体が勝手に浮かんでしまうケースです。)笑えるのは、マスク内の顔がかゆくなって指を入れてかこうとして、マスク内に水が入りパニックを起こすケースです。

 パニックが直接何らかの深刻なダメージを引き起こすことは少ないですが、初心者のうちはパニックを起こすと慌てて水面まで泳ぎあがろうとしたり、意味のない行為を行ったりします。ある程度の水深から水面に泳ぎあがると、減圧症の危険が生じます。また意味のない行為には、マスクを外してしまう、空気がでるレギュレータを口から外してしまう、器材を全部外そうとする、などがあります。いずれの場合も水中では溺れることになりますので、落ち着かなければ成りません。自分を取り戻すことが大切ですし、その為にはパニックが起きたら何かに捕まる、経験者に頼る、などが一番良い方法です。

 ただしパニックを起こしている方の前から助けに行くことは、あまりお勧めできません。パニックを起こしているということは正気を失っていることを意味しますので、助けに行った方がパニックに巻き込まれることがあるためです。たとえば呼吸が苦しくなってパニックを起こした場合、相手のレギュレータを奪ったりすることがあります。そうでなくても相手にしがみつき、身動きをさせてくれなくなる可能性もあるため、危なそうな場合はタンク側から相手を確保することが望ましいと言えます。

 熟練者の場合でも、パニックを起こすと一瞬は自分をコントロールできなくなります。しかし熟練者は、その状態をすぐに脱することができることが多いため、重篤な事故を引き起こす可能性は低いと言えます。