Onomura System Consulting Office       

osco top


.
Special Thanks!

next

back

 

  • 2009年5月26日

【NS社 新人研修 ソリューション提案】

 非常に駆け足で厳しい3日間となりましたが、ご参加いただきました今年度新人である私のクラスの皆様、本当にご苦労さまでした。また最終選考まで頑張ったグループの皆様、本当にご苦労さまでした。また講座をご監督いただきました人事部の皆様も、本当にありがとうございました。

 この講座の目的は、ソリューション提案の考え方を知ることになります。我々のIT産業は別名ソリューションプロバイダーと呼ばれるとおり、従来の下請型産業から提案型/ソリューション提案型産業に変革することを義務づけられています。もともとコンサルティング業界がこのソリューションを提案してきましたが、今後は間違いなくIT業界の主たる商材になります。となると我々は、コンサルタント以上のソリューション力を身につけるだけでなく、同時にその武器としてITを使いこなしていける技術者にならなければならないのです。

 皆様の当面の仕事は、先輩や上司から命令されたことを忠実にこなすことだけになります。おそらくはプログラム修正から始まり、プログラム作成、システム設計などの作業を行っていくのでしょう。そこで言われたとおりきちんと仕事をすれば日々は無事におくれますが、やがて自分を見失ってしまう可能性があります。なによりこの変革の時代において、その行動自身が取り返しの使いないところに自分を追いやってしまう可能性があることを認識して下さい。BRIC’SやNext11の脅威は、十分にお分かりのはずですし、この数年で間違えなく開発案件で競合していくはずです。低コストで優秀な技術者と戦うためには、現在の流れで仕事をしているだけでは不十分です。
 となると日々の仕事をさぼり、好き勝手をすればよいのか、あるいは別の道を歩むことがよいのか、といった考えが出てしまいますが、これも正しくありません。大切なことは日々の生活で問題を見つけ考え続けることで、自らのソリューション力を磨き続けることなのです。この3日間全員の方が苦しんだように、ひたすら事実に向き合い、問題を見つける。そしてその問題をどのように解決するか、考えて、考えて、考え続ける。そして疑問が浮かべば調べ、その内容をより理解するために本を読む。そしてまた、考え続ける。これがまさに、ソリューション力の源になります。

 他のクラスと違い、私のクラスの皆様はそのやり方を知ったはずです。表面的に同じ提案に見えても、一番問題が深掘りできていたのは、我々であることを認識しましょう。その結果時間がなく、アイディアや見栄えに走れなかった。それは何ら恥じることでも、恐れることでもありません。思いつきは誰にでも出来ますが、我々がやってきたことは次元の違う作業であり、一旦身についたこの感覚は、決して皆様から消えることはありません。しかし同時に、問題を発見することは居心地の悪い感覚を皆様にもたらします。いつまで経っても解決しない、もやもやとした漠然とした不安は消えることがありません。だからこそ、より真摯に、考え続けなければならないことを理解しましょう。

 ということで、全チームの皆様とも本当にご苦労さまでした。中でも最終決戦まで残ったグループの皆様、本当にご苦労さまでした。実質的には皆様の優勝であったことを、皆様は知っているはずです。結果を恥じることなく、さりとて驕ることもなく、これからの毎日を精進し、いつの日か業界の有名人になった皆様と再会できることを心から願っております。

 お疲れ様でした!