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Weekly report
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 February Third week

 2月第3週目のWeekly reportです。

 今週はなんと言っても、昨日のビッグニュースがすべてでしょう。東芝陣営が推し進めてきた次世代DVD記録メディアである「HD DVD」が、事実上規格争いに負けて撤退することになりました。この数ヶ月さまざまな企業を巻き込んだ規格争いに自ら終止符を打つ。あっけない幕切れでした。

 βマックスとVHSのときのような長期にわたる規格争いではなく、またLDとVHDのときのようなマイナーさもなく、非常に短期間に多くの企業を巻き込んでBlu-rayとの戦いが行われました。しかしながら製品としては、第2世代が発売されたぐらいの短期間の間にこの規格争いに終止符が打たれてしまいました。ソフトの観点からも、Blu-ray・HD-DVDともにまだまだ十分な種類のソフトが供給されるまえに、規格争いに決着がついたようです。PlayStation3がブルーレイディスクを再生できるためやや有利だったように思いますが、それでも価格面で現行DVDが中心になっている現状では、ソフトの普及前にも規格争いが終結してしまったようです。

 もちろんその影で、HD DVDを購入したユーザのとまどいと失望は、言葉では説明できないと思われます。私自身βマックスに固執したため相当にダメージを食らいましたが、それ以上にあらゆる意味でのメリットを享受できないままこれらのユーザは現行機を使っていかなければならないのでしょう。メーカーに対するユーザの怒りやとまどいは、企業のイメージに少なからず影響をあたえることになるでしょうし、東芝陣営はこれらの対応も今後真剣に考えざるを得ないのでしょう。

 期間、製品数、企業の動きなど、今回の規格争いは非常に特殊であったようおもいます。今後は、多大な開発資金が投資された製品にもかかわらず、その市場が十分に形成される前に勝負が決まり、負けた企業は何も得られないということが普通となっていくのかも知れません。かつてジャック・ウェルチは「No.1、No.2になれない事業からは撤退する」との方針を掲げましたが、いよいよNo.1しか勝てない時代が始まったのかも知れません。

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 今週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・家庭用 小型風力発電 ゼファーがシステム開発 安定的に送電
・システム開発 生産性1.5倍 NEC 独自手法で工程削減
・「ちょい乗り」車 じわり身近に アスク マンション住人専用
・ネット基幹網の通信障害 自動で別経路に接続
・エーザイ 臨床データ業務委託 米アクセンチュアと提携
・医療用の針など極細加工一直線 佐藤精巧直線
・市販メガネ装着映像装置 スカラが開発
・独立 もがくヤフー 米ニューズと資本提携検討

 さて来週は、どんな一週間なのでしょうか。