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Weekly report
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 February Fourth week

 2月第4週目のWeekly reportです。

 先週に話題であるHD-DVDですが、今週に入ってさまざまな派生的動きを示しています。金曜日の衝撃的なニュースから月曜日には東芝は、「方針が全面白紙」とだけ報道をしましたが、その翌日には「生産の中止と生産設備の廃止」を発表し、撤退に関するすべての方針が明らかになりました。現行販売しているすべての機種について生産・販売をやめ、その後新規開発等は行わず、さらにはHD-DVD事業を完全に撤退することを発表しました。既に販売した機種に関する保証は継続するようですが、次の稼ぎ頭であった次世代DVD事業から完全に撤退するようです。

 記録用のHD-DVDメディアは、各メーカの足並みはそろわないものの一応生産は続く予定です。しかし再生専用機、録画再生機ともに店頭から撤去が始まっており、エディオングループでは、グループ内企業で購入されたHD-DVD機種について差額を支払えばBlu-rayに交換するサービスもはじめました。その一方、ネット販売等では、生産が中止された東芝のHD-DVDに高値がついて販売されています。このようにユーザはさまざまな思惑で行動をはじめており、それが今後どのような事態とトラブルを引き起こすのか、私には予測できません。しかしながらその対応も含めて撤退を考えざるを得ないのが現状の企業の姿であり、リスクを取る経営の姿をみせてくれたように思います。今後の多くの企業がこのような岐路に直面することと思いますが、その際に今回の東芝の姿とその後の対応を参考にできればと思います。また多くの苦労の中で激闘に加わった技術者の方には最大限の賞賛をお贈りしたいと思いますが、疲れが癒えたら新たな戦いに向けた準備を始めていただきたいと思います。

 現時点で東芝はBlu-ray市場には参入しないことを明言しており、その後の展開は予想できません。しかし私の考える姿はネット配信が究極のコンテンツ提供・保存の姿と思っておりますので、東芝にはその時代に一挙に経営資源を投下し、新しい世界を見せて欲しいと願っております。次世代がダメでもその先の時代を作る。歯を食いしばってチャレンジするからこそ、新しい世界が始まることを私は信じています。

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 今週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・ロボット開発 目が命
・日立 セキュリティー機能付きICタグ
・東芝 離反のドミノ倒し HD-DVD事実上撤退
・システム構築 日本で拡販 シンガポールIT大手 データクラフト
・「見切り千両」西田流決断 東芝、HD-DVD撤退発表
・反転へ「C&C」封印 NEC社長会見
・オフィス用品通販 明日なき消耗戦
・腕時計「空白地帯」を狙え セイコーウォッチ、20万−30万円台を投入
・空港リムジンバス好調 割高でも利便性評価
・3国連鎖のIT地殻変動 最大手タタ、ソフト受託拡大

さて来週は、どんな一週間なのでしょうか。