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 July Third Week

 7月第3週目のWeekly reportです。

 先日のこと、私の誕生日祝いということで、自宅から急行で二駅ほど離れた駅にある天ぷら屋に、家族で食事に出かけました。

 その駅までの道程ですが、広い国道は通っておらず、昔の街道である二車線道路があるだけです。しかしこの20年ほどで非常に都市化が進んだため、人口の割に交通インフラが非常に細くなってしまい、産業道路という性格もあって常々渋滞の名所となっています。距離にしてたかだか12〜3キロなのですが、通常は1時間半、場合によっては2時間近くかかるところであり、いつもは車を敬遠し電車で訪れておりました。

 今回は私の両親も一緒だったため、仕方なく車ででかけました。休日ではあるので多少は空いていると思い、予約の1時間半前に出かけました。しかしこれが不思議に車が少なく、予想と異なり渋滞すべき所もほとんど混んでおりませんでした。結果として45分ぐらいで到着してしまい、予約時間よりはるかに早く食事にありつく結果となりました。帰りもまったく渋滞することなく、30分強で自宅に到着したのですから、本当に空いていたのでしょう。

 連休の間でこの状況。そうです、実際車が減っているのです。原因はもちろん燃料高。ガソリン価格が180円を超える現在、家計の負担は計り知れないものがあります。したがって多くの方が、外出の移動手段として車を選ばなくなっているのでしょう。その結果、これまでは渋滞していた道もスムーズに流れ、街の状況を変えようとしています。さらにそのことは、環境への負荷も減らす結果になるとは、なんとも皮肉な状況です。

 しかしよくよく考えてみると、車を使わないことは非常に環境に良いといえるのですが、我々や多くの産業にとっては必ずしも望ましいことではないことがわかります。
 この状況で一番儲けているのは、石油元売会社だけと一般に思われています。しかし実際は原油価格の高騰を消費価格に転嫁しきれず、利益を思いっきり減らさないと価格がとんでもない状況になるため、結局元売企業は儲かっていないそうです。さらにその燃料を使うさまざまな産業が皆苦しんでいるのはご存じと思いますし、さまざまな商品の値上げにつながっています。漁業は給料状態でも赤字から抜けられず、流通業は流通コストの高騰に悲鳴を上げ、さらなる下請いじめに繋がっています。さらに車を使わない生活は、主婦の買い物の量を減らします。もちろん価格高騰によって、購入物品の種類・量ともに減っています。となると、結局すべての消費が減退し、企業の収益に影響を与え、結局我々の給料は上がりません。そうやって考えると、すべてのつけを払うのは我々庶民だけということになります。
 こうやって考えていくと、現在の経済や社会状況は、世界の多くの人々にとって望ましくないことだということがわかります。

 この状況を変えるには、それぞれの国家の動きが重要となります。食料、燃料、原材料、そして背景にある多くのお金が産み出したこの混沌とした状況を治めるためには、国家単位での行動が要求されます。サミットで抽象的な論議をするのではなく、それぞれの国が責任を持って規制を行い、世界の秩序を回復しなければなりません。

 こうしたことから、この混沌とした状況を治められる国家が、次の世界の主導権を握ることは間違いありません。どこの国がこの状況を治める主導権を握るか、私には非常に興味があります。

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 今週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・見た目は塗装面 光は透過 樹脂に薄膜形成 ファルテック
・IT、地域医療に勝機 情報システム充実
・グループで人材活用 小田急電鉄
・「iPhone」収益期待は低く ソフトバンク
・ロボットと共生する ITで仮想世界現実に
・在宅勤務 成功のルール NTTデータ 3つの要点
・ユーザー・インターフェース 「次世代型」大きなうねりに
・ICタグ曲げやすく トッパン・フォームズ
・NY繁華街の大型看板 東芝製LEDに 省電力アピール
・中国企業の模倣品対策に奥の手 米認証機関の「目」活用
・「DS2]ESでベール脱がず
・MRJ追い風つかめず 燃料高、手控えムード強く 座席数に課題?

 さて来週は、どんな一週間なのでしょうか。