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Weekly report
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 May First week

 5月第1週目のWeekly reportです。

 先週の頭の講座では警告を発しましたパンデミック(世界的大流行)が、現実のものとなろうとしています。講座時点ではフェーズ3に移行するというタイミングでしたが、木曜日には早くもフェーズ5に引き上げられ、金曜日には日本でも感染者が発生したことを疑われることになりました。

 世界では鳥インフルエンザに関するパンデミックを想定していましたが、実際は豚インフルエンザによるパンデミックが起きそうな気配です。(WHOは豚インフルエンザを、インフルエンザA型と改めるようですが。)メキシコで発生したこのインフルエンザは、地続きの北米へ大きく広がっており、同じスペイン語圏を持つヨーロッパにも広がりを見せています。アジアでも韓国と日本、香港でその症状が疑われる患者が発生しており、世界的な流行までもうそれほど時間がないことは間違いありません。

 政府機関では、鳥インフルエンザのような新型疫病に対する備えをそれなりに行ってきました。しかし今回のようにゆっくりした速度で広がることは想定していなかったため、今回はどうにか対応が出来ている状況です。しかし各機関での人手不足は激しく、相互の連絡が取れなかったり対応が放置されたりと、本格的パンデミックが発生したときにはまったくその効力を持たないことを露呈しています。人材の補充や育成は各機関にゆだねるべき問題ですが、我々は我々なりにできることをしなければなりません。それはそういった機関の負担を軽くすることだけでなく、我々自身を救うことにも繋がります。

 こういった状況が今後も予想される以上、少なくとも以下の準備をお願いしたいと思います。

  ・マスクやゴーグルなど、パンデミックの際に必要となる物品を準備する
  ・手の消毒薬、薬用石けんを準備する
  ・万が一に備え、当面の食料、飲料水を準備する。(米国の指針では、2週間程度)
  ・簡単な医薬品を準備する(痛み止め、胃薬、風邪薬、下痢止め、スポーツドリンク、体温計)
  ・ラジオ、懐中電灯と電池などを準備する

 上記の準備は、地震などの広域災害の際にも有効ですので、決して無駄にはなりません。もちろん現状はマスクや消毒薬等の品物が不足しています。しかし先日の鳥インフルエンザ騒ぎ同様、一定の日数でそれらは補充されますし、在庫も安定してくると思われますので、手にはいるときにそれらの準備を徐々にしていくことが望まれます。
 

 絶好の休暇日和とも言える好天が続くゴールデンウィークの町中を歩いていると、自分がものすごく脆弱な平和の上で生きていることを実感させられます。この先に想像される世界とのギャップに、目眩にも似た感覚を覚えてしまうのは私だけなのでしょうか。


 閑話休題。

 ゴールデンウィークということで多少時間があったため、C・イーストウッドの「グラン・トリノ」を見てきました。78歳のイーストウッド主演の地味な映画でしたが、近年まれに見る名作でもありました。戦争によって許されない思いをもった古き良き時代の男が、人生の終焉にとった行動を描いた映画でしたが、本当に考えされられる味わい深い映画でした。単純な暴力否定の映画でもなければ、人種問題の映画でもない、本当に真面目な生活の中から生まれるユーモアと、現実のほろ苦さが共存したよい映画でした。人生の終わりをこうやって締めくくる、その許されない思いをこのように昇華できる生き方も、本当に素晴らしいと思いました。しかしその老人が最後まで見せる乾いたユーモアを見て、私もはたして晩年までユーモアを持つことができるかということを考えさせられてしまいました。涙腺をメガヒットするという観点ではイーストウッドが音楽を担当した「さよなら。いつかわかること」に譲りますが、それでも 激しく心を揺さぶられる映画であることは間違いありません。

 「グラン・トリノ」 必見です。

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 今週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・空調、消費電力6割減 データセンター向け 日立プラントが新方式 冷媒を自然循環
・主婦活用、運営費を削減 NTT系、在宅コールセンター 問い合わせの集中時に転送
・穀物メジャー業績悪化 国際価格低下/肥料需要も低調 1−3月期 2四半期連続赤字
・NYタイムズの憂鬱 ピュリツアー賞5部門受賞も 創刊159年目の危機
・シャープ再起、液晶課題 堺工場の早期稼働がカギ 今期30億円の最終黒字予想
・ソニー・SCE、進む「統合」 寄り合い脱し復活なるか 問われるビジョン
・シチズン時計 固定費、今年度100億円減 子会社とも連携
・薬の最適な製剤方法 人工知能1000個が「多数決」で予測 偏った推論除外
・ルールは「英語だけ」 曙ブレーキ工業 「ゆとり世代」を育てる 今年の新入社員研修
・カーエレ事業中核に パイオニア、ホンダから25億円調達 「他社との統合考えず」
・コスモスイニシア 事業再生ADR始動 初の試み、手続きに注目
・前門の不況、後門のインフル JAL・ANAを直撃 SARSより影響
・マスク、フル生産 ユニ・チャーム 冬場並み 新型インフル受け 

 今週は、どんな一週間なのでしょうか。