比較的ひっそりと鳩山首相が辞任し、日本の政治がまた変わろうとしています。永田町の権謀術はわかりませんが、権力争いや院政のことを論じている場合ではなく、今は明日の日本を変える新しい政治活動が求められています。明確な政策を論じ、きちんと経済と社会を立て直せるリーダシップを誰がとるのか、誤った方向に進む危険性はあっても、強いリーダシップを示せるのかが現状の最大の課題です。
昨年度の第3四半期に比べ、今年の第3四半期の企業の経常利益が2.5倍になったとの報道がありました。バブル崩壊後の経済回復も同様ですが、その実感を全く得られていないのが多くの国民の感覚だと思います。大手企業の内部留保だけに利益が回り、消費につながる施策や投資が行われないのが現在の経済における最大の問題ですし、その原因が経済対策の無策といえます。
日本に住む人間は、環境的・経済的な豊かさに恵まれています。平和で安全な国であり、経済的にも豊かです。飢えに苦しむ人間は少ないですし、学校に行けない子供もほとんどいません。しかし同時に、本当の豊かさを失ってしまった国でもあります。一度失敗した人間を、決して許さない社会構造。大企業や権力者が有利になり、力のないモノは容赦なく不利にできる経済構造。「生かさず殺さず」という昔ながらの因習がいまだに取り払えないこの国を、どのように変えていくのか。これが我々すべてに課せられた課題です。
この課題を解決するためには、政治や官僚の大きな変革が必要となります。しかし同時に、我々一人一人が真剣に現状を把握し、それぞれが可能な方法で変革に向けた努力を行う必要もあると思います。雇用が可能な人間は極力雇用を行う、教育を行う人間はより現状を考えられる人間を作る、モノを作る人間は、より多くの人間が生産に携われるようなモノ作りを考える、といった身の丈にあった努力が必要になると思うのです。その中で私は、ITを利用したさまざまなアイディアを創出し、多くの人々がそれによって新たなビジネスチャンスを埋めるよう努力を続けるつもりです。
閑話休題。
さきほどテレビで、PCも携帯も持ったことのない80歳のおばあちゃんにiPadを持たせたらどうなるか、という実験をやっていました。初日は電源さえ入れられなかったおばあちゃんが、3日目には自らiPadをもってさまざまな人間に使い方を教わりにいく、そして4日目には自らさまざまな活用方法を学ぶ姿に、ただただ驚愕しました。テレビ番組とはいえ、おばあちゃんの表情と発言から、この装置の価値を改めて知らされました。
iPadはコミュニケーションツールです。しかしその言葉の概念が、もはや古くなってしまったということを実感させられましたし、これは本格的にこの装置を研究しなければならない、と実感させられました。いろいろ迷いましたが、近日中には手に入れることを画策しそうです...
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先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。
・中国、「iPad前哨戦」過熱 正規品販売見通し立たないが ・・・ 並行輸入や類似品続々
・新規開発や運用・保守へのIT投資 予算回復も執行がカギ
・独コンチネンタル EV向けモータ量産 来年、13億円当時年6万基
・車両受注 川重、米で最大1350億円 ワシントンの地下鉄向け
・タブレット端末、台湾勢続々 アスースも参入 米・台湾で来年販売
・電子書籍配信 はや乱立 ソフトバンクも参入 アップル上陸確実視 競争激化に拍車
・重電+ITでゼロから「街」 日立、中西体制発の中計 各国とインフラ協力
・最大級IT見本市、台北で開幕 台湾勢、タブレット端末競う EMSノウハウ生かす
・博多織の岡野 iPadで商品紹介 着付けや製造工程も
・中国、EVに補助金 最高80万円 上海など5都市で試行
・社内文書、携帯で閲覧 在宅勤務、外出時も 情報残さず漏れ防ぐ NTTコム
・携帯にスカイプの足音 iPhone通話解禁 米大手キャリアも相次ぎ受け入れ
・好調HP あえてリストラ データセンター半減、9000人削減 環境変化見据え、効率改善
・SSD容量倍増256ギガ サンディスク PCメーカ向け量産
・iPhone向けカーシェア集客アプリ オリックス自、拡張現実で案内
・注射回数、携帯で記録 セコム ノボノルディスクとシステム開発 血友病患者向け
・カーシェアのドア解錠 携帯・IC 両方OK ユーピーアール 車載器を開発
・中国移動 LTE大規模実験 北京など3都市で 次世代携帯サービス
・書店、店頭端末で立ち読み 電子書籍に対抗 中古書籍拡充も 来店動機 増加はかる
・広がるネットラジオ PC・携帯で聴取 免許エリア外送信に課題
・優待券頼み、渋々決別 日航再浮上への航路 株主誘う密・販促のツール 「羽田枠」と天秤に
今週は、どんな一週間なのでしょうか。