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Weekly report
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 October Second week

 日中と夜半の寒暖差が徐々に大きくなり、すっかり秋を感じる日々になりました。とはいえ日中の気温が25度を超えるなど、10月としてはやはり暖かい日が続いています。これが地球温暖化の影響と考えると気分がちょっと暗くなりますが、それでも日々は徐々に冬に向かっています。

 さて、先日ある講座で いつものように講座のアイスブレークとして時事放談(雑談)をしていたとき、受講者から闊達な意見や質問が発せられました。その会社の受講者はかなり優秀なのですが、私の想像以上に素晴らしい意見や発言があり、久しぶりにワクワクとした1時間となりました。正直そのまま全員で論議し、テーマについてさらに深い議論を交わしたかったのですが、社会的生物である私の講師部分が警告を発し、最終的には打ち切る形でコミュニケーションを切り上げました。とはいえ私としては本当にヒントの多い瞬間であり、久しぶりに 頭の芯がくらくらしましたし、沸き立つ考えや疑問をコントロールするのにずいぶん苦労した一日となりました。 とはいえ当日は病み上がりの講座登壇だったため、熱でボケた私の頭脳には相当な負荷がかかり、押し寄せる大量の情報を捌けない自分が腹立たしく感じもしました。と同時に、この数年間味わったことのない高揚感(わくわく感)であり、まだまだ議論を続けたいと思う私を発見できたのはちょっとうれしかったですね。

 議論のテーマは、私の研究テーマの一つである「デジタルネイティブ」であり、彼らの意見を総合すると「デジタルネイティブ」と「デジタルイミグラント」の間に、もう一つの過渡的世代がいるのかもしれない、という指摘でした。これが私にとってはものすごい発見でした。まさに私自身考えもしなかった仮説であり、十分熟考する価値のあるテーマをいただくことになりました。

 デジタルイミグラントである我々世代は、コミュニケーションの基本がFace to Faceであり、後年普及するIT環境はコミュニケーションを支援する一つのツールとして利用してます。逆にデジタルネイティブはIT環境を利用したコミュニケーションが基本であり、ある意味Face to Faceのコミュニケーションを苦手とします。今回指摘されたのは、まさに彼ら自身がそうである「デジタルイミグラント」と「デジタルネイティブ」の中間世代が存在するのでは、という仮説です。彼らはFace to Faceのコミュニケーションを基本に育っていますが、その興味が広がる10代のときにインターネットが普及しています。すなわち思考とコミュニケーションを磨く過程にIT環境が深く関係した世代であり、まさにデジタルイミグラントとデジタルネイティブの両者の特徴を備えた世代かもしれません。となると、彼らを研究すれば「デジタルネイティブ」のコミュニケーション力を向上させるヒントが見つけられるかもしれませんし、彼らそのものの特性を生かした新しいコミュニケーションのあり方を研究することができるかもしれないのです。またこのところの私の疑問である、twitterやmixi、2ちゃんねるなどのSNS環境とその利用意識の違いについても知ることができ、本当に実りがありました。

 私の安い頭ではまだまだ整理がついていないことも多いので明確にはご説明できませんが、近々開かれる予定の勉強会で、一部を発表するつもりでいます。

 ともあれそういった若者の議論する姿勢を見たとき、明日の日本が少しだけ明るく見えたのも本当に収穫でした。日本にはまだ、少しだけ舵取りをできるタイミングが残っているのかもしれません。

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 先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・触るだけで改札通過・個人認証 人体通信モジュール量産 アルプス電気が小型化
・iPadが市場席巻 ネットブック 出荷台数8%減 4〜6月米社調査
・IT武装、成長市場を攻略 建機、遠隔管理で囲い込み
・住生活G、旗なき巨艦 苦悩 潮田会長 ブランド浸透遅れ
・KDDI 攻勢のろし 高機能携帯、来月に新機種 おサイフケータイ・ワンセグ・・・
・iPhoneアプリ 3言語に翻訳 マイゲンゴ 海外販売を支援 72時間以内に提供
・米フィットネス「エニタイム」上陸 コンビニの感覚 24時間利用可能 停滞市場を刺激
・近鉄エクス、サウジ進出 合弁設立 機材輸送、内外一環で
・携帯やEV存在感 CEATEC開幕 新市場へ提携活発 海外勢は縮小傾向
・米セールスフォース 都内にデータセンター NTTコムと契約 クラウド対応
・物流システム サーバ不要に 関西システムサポート 導入費用押さえる
・高機能携帯 サムスン製投入 ドコモ、「品数」で反撃 各社新型そろう 競争第2幕へ
・「脱ベクトル」で大学開拓 NEC、日本HPとスパコン協業 市場低迷、廉価版に転換
・「ジャバ」特許巡り激突 オラクルvsグーグル 侵害か無効か 紛争泥沼化の様相
・時前の電子図書館 慶大 出版社と直接交渉 大日本印などと実証
・顧客の海外シフト対応 富士通・NECなどシステム大手 アジア11カ国の横断組織
・営業費、IT活用で削減 特許切れ大型薬 ファイザーなど MR投入抑制
・映像見ながらTVで通話 シスコ、家庭に的 クラウド活用新事業容易に

 今週は、どんな一週間なのでしょうか。