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 Decmber Second week

 今年も12月に入り、結局雪崩のように一年が終わってしまいそうです。たいした成果もなく1年を終えるのは本当に癪ですが、それでも1年を無事に終えることができると感謝をしなければならないのかもしれません。

 さて12月といえば師走ですが、最近駅を歩いていて特に気になることがあります。それはメールやゲームをしながら歩いている方が多いということです。何もすることがない電車の中やホームでの待ち時間は良いのですが、歩いている最中、それも混雑しているホームでメールやゲームに気を取られ、流れに同期でない歩みの遅い方が多いことが本当に気になります。一番危険と思うのは階段であり、流れに同期できないだけでなく転ぶ可能性が高いですし、ひょっとすると周りの方を巻き込んだ大事故になる可能性があります。音が漏れなければよい、他人に迷惑をかけていないからよい、という感覚なのかもしれませんが、著しく社会常識に反した行為に思えます。

 もちろん私自身もすいている道であれば、メールのチェックとは行うこともあります。ただし混雑している場所、特に人の流れが速い、あるいは多いところでは単純に危ないのでそれを行いません。何せ自分が怪我をする可能性がありますし、人に迷惑をかける可能性があるからです。となると、そういった可能性を想像できないのが、歩きながらメールやゲームを行う方の特徴かもしれません。メールやゲームと歩行を同時にできるのは、やはり「〜ながら」ができる若者です。私も若かりし頃は、ラジオの内容を聞きながら新聞を読み、同時に食事をすることは何の苦もなくできるほうでした。(非常に行儀が悪いのですが...) そして35歳ぐらいの時に、それができなくなってきている自分に、本当に愕然としたことがあります。(新聞を読んでいると、ラジオの会話を聞き落としてしまう....) つまり、若者はポテンシャルとしては、二つ以上のことを同時にできるということを意味すると思うのです。それでも若かりし頃の私は歩きながら本を読まなかったことを考えると、人の迷惑とか事故とか、その行為に付随して発生するであろう出来事の結果を想像はできたということです。現に今でもそれが危険と思っていますし、その観点では人混みが多いところ、せめて階段は上り下りに集中すべきだろうと考えてしまいます。

 毎度申し上げます通り、デジタルネイティブである現代の若者の創造力に欠けるという基本的問題は、このようなところで現象として発生します。昔からいわゆる常識のない人間、創造力が欠如した人間は存在しましたが、それは一部の人間であったことは間違いありません。

 「相手のことを思いやる」「周りの気持ちを考える」というのは、人間の本能とは思えません。それらは社会が要求する常識なのでしょうから、小さいときに教育されるべき事項と私は考えます。「こんなことをして、××君がどんな気持ちになるか考えたことはあるの!」と小学校の先生に怒られ続けるからこそ、そういった社会常識が身につくと考えますし、それらが周りに対する創造力を育む気がするのです。そしてそれらは社会常識として確立され、その規範に沿って万人が行動するからこそ、混乱の起きない社会となります。逆にその社会常識が衰退すれば、原始的に混乱する世の中になると思うのです。

 「ゴミはゴミ箱に」「地面に座ってはいけない」「ものを食べながら歩いてはいけない」「相手の気持ちを考える」、これはすべて、社会常識です。社会の変化とともにそれらは変わることは事実ですが、それでも守ることで秩序が維持される側面もあります。

 回収が面倒だからゴミ箱を置かない、公園のゴミ箱に粗大ゴミを捨てられるからゴミ箱を置かない。これは行政側が変質した例であり、社会常識と言うよりも職務放棄にちかい目的(公園を綺麗にする)と手段(ゴミを回収する)が変質した結果と思います。ところがゴミ箱がないから、好きなところでゴミを捨ててよい。これは人間のモラルに関わる部分であり、それこそ社会常識の世界になります。それを教えない親や学校はやはり罪が重いでしょうし、その結果が結局社会を混乱させてしまうことになります。そしてなにより、若者が創造力を身につけるきっかけを失わせます。

 社会常識を教わって守らないことと、社会常識を教わらないから知らないということ。一方には悪意が存在し、一方には無邪気が存在します。社会常識に従わない「はぐれもの」や「やくざもの」は昔から常に存在しますし、それでもそこには一片のやましさが存在すると私は信じています。しかし無邪気は無邪気である以上、一切のやましさも悪意も存在しません。だからこそ自分の行為に疑いがないですし、それが社会に迷惑をかけているという意識もない、そしてそれによって発生した悪い結果に慄然とすることになるように私には思えるのです。私はその無邪気を恐れていますし、それを改めないと、彼らが親になった後にさらに日本の社会に大きな問題が生じることを想像せざるを得ません。またその責任は今の若者にあるのではなく、その若者を作り出した我々にあると思えるのです。

 日本が変化するということは、こんな所にも現象として現れます。だからこそ我々はその状況を冷静に見つめ、よりよい社会に向かって行動を起こす必要があると考えます。

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 先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・患者らの声 ネットで集約 「ヘルスケア2.0」企業台頭 医療関連企業と橋渡し
・鎌倉で電子図書館 日本ユニシス実験 市民、自宅で閲覧
・ステント、体内で分解 バイオ医新 京都医療設計
・製造業、高水準保つ IT・環境 底堅く 主要1000社設備投資額 本社集計
・クラウド両面作戦 日本IBM 「パブリック」1時間10円から Amazonに対抗
・富士重、小型車の穴埋める トヨタから「トレジア」OEM調達 並行して自社開発進める
・印刷で5マイクロメートル回路 DIC 銀ペースト使い工程簡略化 高精細液晶向け
・図書館システム、情報漏洩 三菱電機系 利用者3000人分
・米の年末商戦 出足好調 日本メーカは影薄く TV:ネット機能付き、反応鈍く
・iPad専用の新「月刊誌」 エンタメなど随時更新 英ヴァージン
・爆発物 瞬時に検知 所持者追跡 日立 テロ対策の新システム 駅改札口などで実用化
・非常用ディーゼル発電装置 始動時の黒煙大幅減 明電舎
・カメラ光学3倍ズーム 薄型携帯に搭載OK シコーが小型化
・ヤフー/グーグル提携容認 公取委 「両者競争関係は継続」
・アクセス集中期に対応 千住会、通販をクラウド化 システム構築の無駄省く
・成長路線を"再編成” JR東日本 主要都市すべて網羅 首都圏頼み加速へ

 今週は、どんな一週間なのでしょうか。