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 Decmber Fourth week

 今年も残すところ、あと10日になりました。先週でセミナーが一段落し、今週は一息です。

 私事ですが今年は上の子の就職が決まり、昨日は下の子の大学入試も合格が決まり、本当に縁起の良い一年となりました。なぜこの時期に合格かというと、 AO試験という試験での受験を行ったためです。

 私が受験を行った30年ほど前には、こういった試験はありませんでした。ところが1990年頃から、内申をベースとした書類審査と面接を中心としたこの試験がさまざまな大学で実施されるようになり、多くの合格者を生んでいるようです。合格者のレベル低下を心配する声も多い制度のようですが、受験の負荷を低減する意味では評価できる制度かもしれません。もちろんセンター試験(旧共通一次試験)の得点をベースに合否を判定する手法も多くの大学で取り入れるようになり、従来の推薦も含めて受験方法の多様化は進んでいます。

 従来の入試は、あくまでも試験の得点で決定されていました。内容的には暗記ベースであり、基本的に暗記が得意な人間に有利な試験となっています。また試験は一回限りですから、緊張やあがり症の人間には不利ですし、もちろん体調不良も大きな問題となります。平素の得点をとれずに不合格になるのは世の常ですが、それでも若者が貴重な一年を失う、場合によっては高等教育を受ける機会すら失うことに憂慮した結果、試験制度が見直されたと思われます。私自身は記憶偏重の状況が少しでも改善されることはよいことと考えますが、その前提には高校での教育のあり方が問われます。つまりこの制度では、高校である程度の成績を残せば、センター試験や一般入試などの得点ではない点で合格の可能性が上がります。しかし高校が相変わらず暗記ベースの教育と試験を行っているのであれば、複数の試験による暗記力の結果を評価することになりますから、結果としてあまり意味のない試験制度になると思うのです。そうしないためには、高校が思考や発想を重視する教育に変えなければなりませんが、現状の教師や制度を考えると、ややそれは難しいように思われます。もちろんAO試験を大学側が悪用すれば、大学の定員確保のための青田刈りの場になるため、その意味でも問題があるのかもしれません。現実にその点で、AO試験を批判する声も少なくないようです。

 とはいえこのように、日本の大学のあり方も曲がり角を向かえている現実において、さまざまな入試についての取り組みが行われ始めているようです。その意味でもやはり社会は変革しており、よりよい未来に向けた胎動が始まってるといえるのでしょう。

 私自身は、入試はあくまでも受験者の一側面をとらえるのに過ぎませんから、試験制度そのものを根本から見直すべきと思います。高校の評価方法をもっと思考や発想を重視するようにし、その上で内申書だけで合否を判定するようにすべきと思うのです。一定の資質があればどこの大学も入学でき、そこで厳しい教育を行い、ふるいにかけるようにすべきと思っています。米国の大学のように、入学後の厳しい環境で様々な能力を鍛えるようにし、逆に成績をきちんと残せればあらゆることにチャレンジできるような教育が私の理想です。形ばかりの一般教育/専門教育ではなく、専門教育を履修するために必要な一般教育をきちんと行い、それをクリアした人間は何にでもチャレンジできる環境が、日本を豊かにする専門家を育てる上で必要と思えてなりません。

閑話休題。

 先日運転免許試験場で、国際免許を取得しました。そこにサインをして気づいたのですが、運転種別や氏名の欄は、すべてフランス語表記であることに気づきました。なぜ国際文書がフランス語なのか、とっても不思議に感じます。条約批准国がスイスであっても、やはり英語のほうが一般性があると思ってしまうのは私だけなのでしょうか。しかしこういった部分も、今後のIT化によっては変化する可能性があります。大切なのは現地の 官憲が真性の免許であることを確認できることであり、その意味でどこの国で発行しても相手国の官憲の誰もが読み取れることが理想です。となれば、これこそITの活躍の場所。官憲の持つスマートフォンに自国の免許をかざせば、その真偽が一目でわかり、資格条件も明確になる。これが理想の国際免許と考えます。となれば....やはり我々には大きなチャンスが控えています。

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 先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・IT化 どこでも教室 強い大学 名物授業発信日本勢も
・日系大手、中国で伸び悩み 新車販売大幅増でもシェア縮小 拡販策の「保守的」の声
・画面で手軽に学術書 強い大学 電子図書館、書架は無限
・「無傷」NTT、3つの難関 「光の道」構想、方針決定 ソフトバンク、旗下ろさず
・米ストレージ企業を買収 デル、クラウドで反抗 総合IT化加速
・IT投資、新興国2ケタ成長 モバイルや安全関連伸張
・最安、個人診療所取り込む 異業種参入ヤマダ電機 電子カルテシステム
・世界のマニア称賛 フィギュア製造 オビツ製作所 独自の成型、関節自在
・携帯で出欠席管理 強い大学 事務効率化教育に集中
・デジタル家電 用途拡大狙う トロン組み込みOS、8ぶり刷新 アンドロイドと競合回避
・ヤフー600人削減 米などで従業員の4%
・電子書籍、表記を標準化 委細の横顔 海外でも日本の本紹介
・近ツー、iPadで支援 訪日外国人受け入れ 毎度日本と組宿泊施設向け
・LG 反抗へ高機能携帯 新型、世界に順次導入 サムスンに対抗 ブランド浸透課題
・JVCケンウッド ネット対応BDレコーダー 統合時「公約」やっと始動 AV赤字脱却狙う 

 今週は、どんな一週間なのでしょうか。