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Weekly report
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 March Fifth week

 この週末は多忙のため、更新が遅れましたことをお詫び申し上げます。

 小野村事務所は予想外に震災の影響を受けており、その回復にこの週末をすっかり費やしてしまいました。というのも、ネットワークの調子がおかしいと思っていたのですが、先週半ばに完全に途絶してしまったのです。いろいろ調査しているうちに、動いた家具がさまざまなケーブルを引っ張ってしまい、断線やら故障やらを引き起こしていることが判明しました。一部は焦げていた 跡もあるので、ショートした可能性もあります。仕方がないので自宅のネットワーク環境も含めてさまざまな配線をチェックし、再度敷き直すことにしました。

 ところがこれが災難の始まりでした。事務所を開設して10年あまりですが、さまざまな機器の更改の際に撤収できなかった配線の残滓がやたらとあり、それを選別・撤去するだけで丸一日以上かかってしまいました。さらに現行のケーブルをチェックし、配線のし直しや新規の敷設、機器の入れ替えなどが必要となり、またまた時間がかかってしまいました。実はハードディスクも何台か棚から落下しており、物理的に壊れたものもあるため、そのデータ移行や入れ替えなども時間がかかり、結局昨日までこのような復旧の日々を送っておりました。

 小野村事務所のあるマンションは、破綻した総合商社である安宅産業が昭和40年代に建てた実験マンションです。敷地内に7階建ての建物が五棟ある巨大なマンションなのですが、すべての建築方法が違うといった、さまざまな実験が行われています。また施工に携わった技術者や大工も不慣れであり、図面と違う施工 が行われている部分もあり、リフォームなどでよく問題が生じています。古い建築物のため後づけで大幅な耐震補強も行いましたが、やはり設計そのものは免震構造でないため、上部階ほど良く揺れます。事務所は6階、自宅は7階ですから、相当な振動で家具は動き、今回のようなネットワーク類の障害を起こしてしまったようです。もちろん私の趣味がオーディオであることも原因し、家中にさまざまな配線が這い回っています。これが今回相当な手間となってしまい、復旧までに相当の日数を要することになってしまいました。

 しかしこれでも実際に津波などの被災を受けた方に比べれば、あり得ないぐらい軽微な被害といえます。ということは実際の被害を復旧するために、少なくとも1年以上、場合によっては数年の日数が要求されることが予想されます。前回も申し上げましたとおり、これだけ長期にわたる復旧が必要となると、被害を受けた方だけの努力ではどうにもなりません。国や地方自治体が積極的な支援を行うことは最低限の必要事項ですが、我々一人一人が継続的に義援金として募金を行うことが必要となります。心ある皆様の善意を期待し、私からも継続的な募金にご協力をお願いいたします。

 さて震災のほうですが、最近やっと東北の激震地から関東近県の状況が報道されるようになってきました。講座では何回も申し上げたとおり千葉県の沿岸部も相当な津波被害を受けており、早期に支援されることを祈っておりましたが、ここにきてやっとさまざまな復興支援が始まったようです。千葉県付近は水郷が多く、液状化の条件がそろってしまっている土地が多いのが特徴です。高度成長期後はそれらを埋め立てて新興住宅地を作り、都会に労働力を提供してきたといえます。今回の地震でそれらの新興住宅地が液状化し、多くの住民が生活不能な状態に陥ってしまいましたし、ディズニーランドも長期にわたる閉園を余儀なくされています。こうした現象を防ぐのは難しいのでしょうが、阪神大震災の際のポートアイランドの復興を困難にしたのもこの液状化です。過去の歴史からこういった状態が発生することが解っている以上、もっと積極的な対策を講じるべきと考えますし、それが東海地震の際の被害を軽減することになることを祈っています。

 さて東京ディズニーランド、ディズニーシーともに、この状態の中閉園を余儀なくされています。液状化により付近のインフラが被害を受けたこと、ならびに付近の住民に対する配慮からと思われますが、園内の設備もおそらく被害を受けたのでしょう。地震の際の、ディズニーランドのスタッフの対応が素晴らしいという評判でしたが、ディズニーランドは過去に地震債を発行したように、こうした自然災害に対する対応がきちんと作成されており、十分な教育・訓練をスタッフに行っているようです。しかし今回の震災 の影響を鑑みて、東海沖地震が発生した際にもこれまでの想定通りの対応で十分かを、おそらく世界のディズニーランドグループとして再度検討しはじめて いる気がします。世界の優秀な頭脳が、今回の規模と被害を元にこれまでの想定を再度シミュレーションし直す。これによって、ディズニーランドとして対応できないと判断が下されたならば.....ディズニーランドの移転や撤退が発表される可能性も生じるのです。これまでの巨大投資を回収しきれなくても、確実に起きるであろう被害に対応することは、世界規模の企業にとって重要かつ必要な判断となります。逆にもしその判断が下されたとすると....福島の原発で解るように、これまでの企業や国家の対応が不十分であることは自明の理ですが、東海沖地震に対する対策も不十分であることになります。もしそうだとすると、そのとき日本はどうなるのか?

 東京ディズニーランドの今後が気になります。

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 先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・大震災、GM生産停止 部品不足、内外には球
・ソニー、新たに5工場停止 物流混乱続く 静岡などから31日まで
・被災社員、在宅で情報共有 日本MS:ウェブ会議、無償利用 ソフトイーサ:職場のPC、遠隔操作
・羽田−ロスなど運休 デルタ、日本便15〜20%減 震災の影響
・クラウド活用に弾み ルビー、JISに制定米IT大手、基盤に採用 国際標準化へ 基幹業務向けにも
・閉じ込め急増に苦慮 エレベータ保守各社 計画停電、通常の5〜10倍
・IT各社 サポート総力戦 東日本大震災、その時企業は 普及でサーバ復旧 作業日を無料に
・エネルギー政策 最高を 電力会社統合も選択肢
・電子部品、代替生産に動く 被災地で稼働再開も
・飲料各社、対応に苦慮 大震災で需要増 水道水に放射性物質 一段の増産難しく
・復興へ 建機レンタル結束 「何でも屋」機動力生かす 全国の資材大量投入

 今週は、どんな一週間なのでしょうか。