Onomura System Consulting Office       

osco top


.
Weekly report
next

back

 

 

 

 

osco top

 June First week

 2月に引き続き、またIKEAネタです。

 ダイビングオーベルジュ 海潜亭の開業に向けていろいろと備品をそろえており、IKEAからも沢山の家具を購入しました。IKEAのローコストオペレーションは本当にいろいろと問題を感じることが多いのですが、今回ちょっと面白いことがありました。

 5月の連休中に大量の家具を組み立て設置したのですが、その後もいろいろと不足があり、何度かIKEAの店舗に足を運んでいました。買い物中に見た木製ブラインドが気に入り、後日設置する場所のサイズを測って購入することにしました。5月半ばに店舗を訪れたところ、残念ながら私が欲しかったサイズは売り切れとなっておりました。IKEAの商品はコストパフォーマンスがよいので人気があり、手頃な商品はすぐに売り切れますし、欠品も続きます。当日は仕方がないので他の商品を購入し、結局ブランドは購入できぬまま帰宅しました。

 帰宅後ホームページで確認すると、該当のブラインドは近日中に入荷するとの表示がありました。さらに休暇が確実な商品だけは入荷を知らせるメール登録ができるようになっていたので、アドレスを登録して入荷を待つことにしました。その後入荷を知らせるメールは来ないものの、他の商品の検索のついでにときたまブラインドの入荷状況を見ていました。

 すると、先週の日曜日になって、月曜日にブラインドが入荷する予定であることが解りました。その時点でメールは来ておりませんでしたが、明日入荷予定であること、またすぐのタイミングで購入しないと売り切れる可能性があるので、家内に必要数を告げて、翌日の月曜日に買ってきてもらいました。その後メールは来なかったため、すっかりメール登録を行ったことも忘れていました。その後金曜日になって、IKEAからメールが到着しました。当然その内容は、当然ブラインドが入荷したとのものでした。

 実際には月曜日に入荷したにもかかわらず、その連絡に5日かかってしまったのは、なんとも理解しがたい状況です。もちろん単にオペレーションが未整備という可能性も高いのですが、それでもこの状況には逆に興味を持ってしまいました。この状況を考察してみると、以下のことは明確です。

 @Webサイトの在庫残高表示と実際の在庫残高は、かなりの精度で一致している
 A入荷された情報は在庫更新され、Webサイトにも表示される
 Bその在庫更新した情報が連携され、メールが送信される
 Cメールが送信されるのは、実際の入荷の4日後である

 となると、この状況が生まれたのは、在庫情報とメールサービスが連携しておらず、手動でメール発信操作を行っている、あるいは他の理由ということになります。手動でメールを送信していることは件数からしてあり得ないでしょうし、同じWeb上で在庫表示とメール受付を行っていますので、システム的な連携の問題とも考えにくい状況です。となると可能性として考えられるのは、わざと4日間という時間をかけているということです。

 IKEAの商品は、価格の安さと品質の高さで、入荷してすぐに売り切れになることも多いのでしょう。また基本的に予約を受け付けないため、在庫があるときに商品を購入するしかありません。さらに優先するのは実際に店舗に来店した顧客であり、連絡をしても足を運ばないかもしれない顧客ではありません。となると、このメールの遅れには、理由があるように考えられます。

 入荷した直後は商品が急激に売れるため、商品が再び欠品する可能性があります。メールを希望する顧客の多くは週末に来店するのでしょうから、メールを週の初めにもらっても週末には商品が再び欠品している可能性が高まります。こういった事態を避けるため、直近の金曜日までメールを送信しないのがIKEAのシステムのようです。週中でメールを送るよりも週末に送ったほうが商品が残っている可能性は高いでしょうし、ウィークデイにIKEAにいけない顧客が不利という不平も少なくなるのでしょう。

 このように一見効率の悪いシステムに見えても、その裏には周到な計画がなされている可能性があります。今回の件で、よりIKEAというビジネスに興味を持ったと同時に、ローコストオペレーションをよりよく改善するために何をすべきかを考えるきっかけを得たような気がします。

 ========================================

 先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・家庭用の植物工場 実証 千葉大とパナソニックなど3社 自然エネ併用含め提案
・ネット教材 共同開発 日本MS、立教大と 社員が講師に
・米VBに相次ぎ出資 楽天、服飾や逸品充実しゾゾやアマゾンと違い出す
・ネット接続事業フリービット カード一枚機器つなぐ 差し込むだけで複数間で通信
・業務システム検証施設 様々なアプリ対応 TIS、まずオラクル対応
・クラウド市場、今後の展望 米IDC フランク・ジェンズ氏 一般消費者も顧客対象に
・NYタクシー 疲労 日産、7月期からEV実験
・拡張現実でモデルルーム 大京、風景やCG組み合わせ iPadに生活シーン映す
・パナソニック 声域にメス 本社人員半減を検討 V字回復へ意思決定早く
・データ修正、クラウドで 凸版 カタログなど 複数を同時編集
・新種ウイルス猛威 「フレーム」中東で拡大 音声含めあらゆる情報東南 機能性 最悪レベル
・鴻海 中国20万人工場の威力 iPad大半生産 地元政府優遇、コスト低減
・タッチパネル 最大23型OK DIC、高性能センサー 抵抗15分の1 感知性能保つ
・SIMフリーのスマホ店を開設 まず秋葉原に 来年中に10点めざす
・国内ビジネスサービス市場 16年1兆円突破 IDC予測
・映画・音楽・電子書籍 海外展開3社始動 クール・ジャパン戦略 本腰 利害関係など課題
・シード、1日使い捨て型 遠近両用コンタクトで

 今週は、どんな一週間なのでしょうか。