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 August Fourth week

 一週サボってしまいましたが、盆休み明けのWeekly Reportを再開します。

 日本を取り巻く国際情勢に、緊張感が走っています。

 先月より、プーチン大統領が北方領土を訪れたり、尖閣諸島や竹島に対する干渉があったりと、領土問題が激しくなっています。終戦記念日のこのタイミングに各国がこういった行動をとるのは偶然とは思えませんし、周辺諸国がこういった行動を同時に起こすのは、当然のことながら日本の外交がうまく機能していないことを意味するのでしょう。

 日本は島国であり、国境という観点が薄いのが特徴です。周辺諸国は様々な国と地続きになっており、国境付近では常に緊張感が発生します。お互いの意図をきちんと汲まないと、積極的(領土拡大を目的とする)・消極的(自国の領土を守る)な侵略行為が発生してしまいますし、それを避けるために常に外交を行う必要があります。外交はすべての手をさらして正直に行うものではなく、相手の意図をくみながら戦略的に交渉をすべきものであり、結果として両者がwin-winになるように結論を誘導していかなければなりません。そのためには論理的な交渉術と、粘り強いコミュニケーションが要求されます。それを数百年にわたり継続してきた国と、ただそこにいればよいだけの国では、当然外交術の差が出ることは仕方ないことなのかもしれません。

 領土の拡大は、資源の獲得を意味します。さらに国力の発意としても効果的なのでしょう。そのため過去から多くの国で領土拡大を元にした戦争が発生しますし、その仲裁は非常に困難であることを我々は知っています。しかし日本の政治は、過去の経験を過度に意識しながら同時に島国の甘えを丸出しにして、国際社会から取り残される道を選んでいるように思えます。過去の過ちはひたすら謝罪するしかありませんが、謝罪と同時に主張することも大切なことを政治は忘れているように思われるのです。

 周辺諸国は、これからの日本がどのような主張をするかに興味を持っています。日本が世界の中で何を目指し、どのように周辺諸国と関係をもっていこうとしているのかに興味を持っているのです。米国の傀儡としてではなく、アジアの強国として今後どのような位置をしめていくつもりなのかが、世界の興味であるはずです。米国が正義と考えるのは傀儡の証拠であり、世界の常識からは外れます。となれば、日本は何を考えているのか、明確な主張を行っていかなければならないのです。

 日本経済は低迷し、政治は混乱しています。だから日本の主張はない、ということにはならないはずです。こういう状況だからこそ、どのような方針で経済を立て直すのか、そのため周辺諸国やアジア、そして世界とどのような関係を持っていこうとしているのか、そのために何を行っていくつもりなのかをもっともっと具体的に世界に示す必要があるのです。

 これだけ経済が低迷し、各種の統計で悪い数字が算出されても、防衛支出そのものはほとんど変化がありません。相対的にみれば、防衛支出が伸びているように見えますし、防衛力を使わないといいつつも世界で有数の防衛費ですので、世界からみれば不気味でしょう。この時代に正面切って島国である日本を侵略しようとする国はないでしょうし、それを考えると防衛費よりももっと国内のさまざまな予算を充実させるべきと考えるはずです。それにもかかわらず多くの借金をしてまで防衛費を維持し、さらに消費税まで上げようとする。これは不気味以外のなにものでもないととられかねません。

 となると我々は、防衛のあり方を世界に主張するではなく、世界と今後どのような関係をもつつもりなのかをもっと主張すべきはずです。日本と台湾以外のアジアの国々は、地続きで国境を持っています。強国と隣接する小国は、常に侵略の危険性を痛感しています。だからこそその小国との関わりをもっと明確にし、アジアの中でどのようなバランスをとるために日本が経済的な支援を行うのか、日本の企業進出を行って経済をどのように拡大するのかという方針を明確に主張すべきなのです。逆にそうやって多くの国との良好な関係を持つことで、日本に対し緊張関係を作る国は明確な悪意を持っていると世界が考えるようになれば、日本を対象とした政治的行為をなくし、最終的には多くの国々との良好な関係を生めるはずなのです。

 私の主張は、日本は平和を輸出すべきということです。ただし平和は自然発生するものではなく、我々の知識と思考が生み出すメカニズムであることを認識し、より優れたメカニズムを作り出す努力を我々はしなければなりません。その上で、それを背景に政治が日本の正しい立場を主張する。これがこれからの日本がすべきことと私は考えています。

 二度と戦争が起きないように、我々は正しい行動をとらなければなりません。そのために、我々自身が行うべきことがまだまだたくさんあるように私には思えます。 

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 先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。

・ビッグデータで職場改善 似た血の人間関係解析サービス 「休憩時の荒涼雨、成績と相関」
・声で家電を操作 レイトロン 音声認識システム 人の聴覚超す 聞き取り精度
・子育て民間資格 活況 ヒューマンアカデミー:就職・転職に有利 ベスタネット:発達障害児に理解
・介護やサイバー防衛も セコム 安全・安心へグループ連携
・白物スマート家電に活路 パナソニック:スマホで操作 三菱電機:留守、電源切る
・アップル膨張 部品再編促す モーターのシコー 破綻、ミネベアが支援
・クラウド駆使 建築スムーズ 大林組:現場にタブレット3000台 清水建設:3D図面、景観・再考を予測
・台湾IT受注陰る 7月4.4%減 5ヶ月連続マイナス
・HVタクシー 第一交通3割増 LPG価格高止まり 環境配慮もPR
南米狙え ジャポン品質 日本企業,最後の巨大市場 ゼンショー:牛丼店24時間営業 楽天:通販関連でM&A
・駐車場チケットレス 日本信号 スイカ一枚で入出庫管理 運営側の券購入費減
・ソニーモバイル、1000人減 全従業員の15% 本社機能、東京に
・米HP、最終赤字6950億円 5〜7月期 買収で減損処理
・データセンター効率管理 アイティフォー PC上で確認
・ソフトバンク 紙ゼロ化推進 iPadの法人開拓狙う
・介護付き有料老人ホーム 京王電鉄が参入 高級感演出
・デジタル 必然の敗北 テレビ:技術への過信仇に 携帯電話:独自仕様、海外販売縛る
・クオリカ、POS貸出 月2.9万円 クラウドで集計・分析
・IT警備 特許300件 セコム 未来の防犯像作り出す 研究所、先端技術に磨き

 今週は、どんな一週間なのでしょうか。