3月に入りました。花粉症の影響で、一日遅れの更新となったことをお詫びします。
実は金曜日の夕刻から河津桜見物を兼ねて熱川海潜亭に赴いたのですが、土曜日の午前に河津桜見物を行い、午後は懸案の裏庭の掃除を行っておりました。敷地面積が広い上に傾斜地であるため、前所有者が数年間放置状態であり、枯れ木や折れた枝、そしてなにより20cmほど枯葉が積もっておりました。それを下の子と二人で清掃したのですが、4時間ほどかけて土嚢袋120袋ぐらいの枯葉や枯れ枝が集まりました。しかしその粉じんと花粉にやられたようであり、その晩は呼吸困難状態でほぼ眠れず、日曜日も運転することがやっとの状態になってしまいました。月曜日も微熱が続くなど体調不良であり、更新すべきことが思い浮かばないほど花粉症が重篤になってしまいました。結果として更新が遅れましたこと、お詫び申し上げます。
さて週末の河津ですが、今年の寒波で遅れていた河津桜が7部咲きの状況で、非常に多くの人で混雑しておりました。ご存じかもしれませんが、河津桜はソメイヨシノよりやや桃色の強い早咲きの桜であり、伊豆半島の南側で多く見られる桜です。例年2月半ばに開花し、2月末には満開となります。原木のある河津町ではその樹を増殖して河津川沿いに植林しており、非常に綺麗な桜並木を楽しむことが出来ます。総距離で3km程あるそうですので、往復を歩くとそれなりの距離があり、出店もあって多くの観光客がシーズンを楽しめるようになっています。

しかし河津町には河津桜祭り以外にこれといった観光の目玉がないため、インフラ整備が十分でないことが問題となります。シーズン中は伊豆急行鉄道と国道135号線から観光客が訪れますが、週末となると両者とも満杯の状況です。特に道路が渋滞するだけでなく、駐車場の数と場所が問題となります。河津町の空いた土地は駐車場に利用されているのですが、それなりに広い範囲に十数カ所の大型駐車場が提供されています。それでも午前中の早い時間に満車となり、街中で駐車場待ち渋滞が発生します。一つ一つの駐車場は結構離れているためそれこそ街中で渋滞しますし、駐車場を探そうとする車が右往左往するため混雑に拍車をかけます。河津町の老人会がなどが総出でその整理に当たりますが、それでも数が多いのか混乱は治まりません。何より問題は駐車場の空きがでるのが偶然であるため、1時間以上駐車場待ちや空きスペースを探す探し回る車があると思えば、たった数分で偶然駐車できる車もある、といったことが生じます。こうなると、駐車できなかったドライバーの不満も高まります。満車と断られ発車したら、直後の後続車が偶然空いたスペースに駐車するなどがあれば、不公平感は高まって当然です。幸い当日の私は偶然に数分で止めることが出来ましたが、運不運というのは何とも納得しがたいものかもしれません。
このようにあるシーズンだけ突発的理由で混雑する、といったことは日本中の観光地で発生していることでしょうし、このような駐車場問題も河津町だけの問題でもないでしょう。もちろん河津町の関係者の方の努力が足りないとか不親切といったこともないでしょうし、現実に十分に頑張ってられたように思います。とはいえそれでも不公平な渋滞が発生していたことも、まぎれもない事実です。と考えると、やはりここで頑張るべきなのが我々なのでしょう。毎度申し上げますが同様の事象が日本中で発生しているのであれば、ビジネスチャンスは確実にあります。
私であれば、一番出入りの多い場所に近い駐車場の一角ないしは全部に、待機スペースを作ります。駐車を希望する車は、ここを通過しなければ駐車させない決まりにするのです。その上で各駐車場の担当者にタブレットPCを持たせ、駐車場の空き情報を管理させます。それぞれの駐車場の駐車スペースに番号を振り、入庫すれば赤、空車であれば青などの表示をすればわかりやすいでしょう。その情報を待機スペースの係員にリアルタイムで飛ばすと、今どこの駐車場のどの区画が空いているか、明確に把握できます。その結果をドライバーに伝えれば、順番に確実に駐車することが可能になります。さらに待機スペースを設けることで、駐車の順序が必ず先入れ先出しになりますから、不公平感も減るでしょう。
さらにこの方法を用いると、障害者や老人など、歩行に困難や支障を伴う方を川沿いの駐車場に優先的に誘導することが可能になります。場合によってはこれら障害がある方に限り、ホームページから事前に予約を行わせることも可能です。また車のサイズによって区画のサイズを変えることで、より効率的な駐車が可能になると思えます。(軽乗用車と、3ナンバーのワンボックスカーでは、同じ面積でも駐車台数は大幅に変わるはずです。) 駐車場にWi−Fiを設置し、その駐車場や駐車場所を記録した地図を送信したり(河津町のように広い範囲に駐車場が点在しますと、駐車場所を見失うことがあります)、トイレの空き状況を提供したりとさまざまな付加サービスを載せることも可能です。もちろん茶店の広告やクーポン、席の空き情報を載せれば利用者に便利になりますし、広告収入によってシステムの維持管理費も幾分か軽減できます。その上祭りの見所情報やイベントのニュース、迷子情報を送信するなど、システムに付加する機能はいくらでもあるはずです。もちろん手伝いをする係員の稼働や配置管理、搬入車両の走行ルート案内など、そのイベントの関係者に向けたサービスも可能になります。
いつものように、こういった仕組みがあれば広域災害時でも活用可能ですから、祭りなどの積極的な目的のみならず有事の際にも利用できるとなると、自治体だって導入を検討するかもしれません。
老人会がボランティアで行うイベントであっても、タブレットPCを含めたすべての仕組みをレンタルする方法をとれば、この仕組みの導入はどこでもできるはずです。既存のIT企業や駐車場管理会社がこの仕組みを提供することは当然有りですし、グリーやDeNAのようなネットゲーム企業がゲームと結び合わせた付加サービスを組み込むことも考えられますし、ニュービジネスとしてベンチャーを興すことだって可能なことと思われます。
このように新しいITを使ったアイディアを創出すれば、今後沢山のビジネスを生み出すことができます。そしてそのサービスの提供によって、多くの受益者が豊富なサービスを受けることが可能になります。こういったアイディアを生める人材が育っていくことを私は願っていますし、来年の河津桜見物の場で、多くのメディアがこの素晴らしい仕組みを全国に報じていることを想像しています。
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先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。
・複合機だけで自動採点 京セラ系 学校・塾 小テスト用ソフト
・HP・デル、減収減益 11月〜1月 中国校長、レノボ増益
・内憂外患、課題は山積 サムスン電子 組織の硬直化、妙薬無く
・シンクライアント環境 オフラインで作業可能 丸紅情報システムズ クラウドデータ
・アマゾン、電子書籍売り上げ 修正社がトップ
・常用学園、総合大に活路 静岡の3校統合
・米ロ 害す市場争奪 資源小国ニッポン 千載一遇
・元の製品に再利用続々 日産、リーフのバンパーに 富士フィルムはアルミ版 設計・分別収集カギ
・トラック 隊列で自動運転 NEDO 車間距離4メートル維持
・ハノイの都市鉄道事業 東京メトロが支援 JICA発注案件
・第2のiモード ドコモ渇望 新OS「タイゼン」 改良自由、通信会社に最良
・iPadで丸ごと管理 オフィスの空調・照明 ソフトバンク系がサービス メーカー問わず
・ファイヤーフォックスOS搭載 ZTE・ソニーがスマホ
・外出先でタブレット接続 TISが新サービス 社内のPC 操作可能に
・ゲームもクラウド時代に スマホ向けコンテンツ急増
・メディカル・ケアが参入 訪問介護 3年後メド まず首都圏に5拠点
・EVに米中連合 浮上 中国大手、フィスカー買収に意欲 大気汚染問題で当局も関心
・個人向け「日本外し」なぜ クラウド版オフィス 日本MS「PC搭載が最適」 世界と異なる戦略
・風が吹けば船が儲かる 造船、洋上発電に期待 浮体実験、不況打開へ助け船
・モノも未来も自ら創る 持ち運べるEV 新たなるエリートコース
・車 モバイルの主戦場に スペインの携帯見本市 新技術競う GM,LTE通信可能に
・アップル、株主重視加速 爽快は無風で閉幕 クックCEO、前向き
・学研、先生にタブレット パナソニック、4000台納入 1台1台、学習状況を把握
・衝撃波低減 技術でカバー 超音速旅客機、夢再び
・世界の拠点 ITを管理 アシックスが統括部署
・誰でもメーカーに 米オートデスク、モノ作り革命 ソフト無料提供 3Dプリンターで試作品
今週は、どんな一週間なのでしょうか。