暑い日が続きます。
2007年に埼玉県熊谷市で40.9度という国内最高気温を記録していますが、それに匹敵する猛暑が日本列島を覆っています。猛暑の陰で西日本を襲った豪雨が東北へ移動しており、これまでにない雨量で多くの家屋が被害を受け、土石流等で尊い人命も失われているようです。
今週は盆休みの会社も多いため少しはましなのでしょうが、この暑さの中をいくらクールビズとはいえ通勤するのは苦痛でしょうし、外回りの必要がある営業職の方などはたまらない日々と思われます。通勤電車やオフィスは空調が効いているから問題ないように思われますが、逆に電力需要が急速に上がっていくでしょうし、原子力発電所が停止している現状では、電力不足も心配になってしまいます。この状況で停電が起きれば確実に熱中症患者は増えるでしょうし、高齢化社会ですから生命の危険すら発生します。
天気予報を見ても、日本でこの時期に一番気温が低いのは北海道だと予想はつくのですが、二番目に沖縄がくる点がこの国の異常さを物語っています。緯度的には赤道に近い街が、それよりも遙か北にある多くの都市よりも温度が低いというのはにわかには信じがたい事実ですが、そのぐらい日本全国の気象条件が変わってきているのでしょう。おそらく沖縄が涼しいのは、海に囲まれた小さな島のため風が抜けることが原因と思われます。もちろん自然が多くヒートアイランドになりにくいという事実もあるのでしょうが、やはり自然に即している点がポイントのように感じます。逆に東京や大阪は、日に日に緑が失われますし、道はアスファルトで塗り固められます。
私の近所も、ほんの20年ほど前までは裏道の舗装がまだまだ進んでいませんでしたが、今では砂利道などまったく見かけないぐらい整備されています。このアスファルトが日中に熱を蓄積し深夜に放熱するからこそ、夜の暑さも解消されことはありません。こうして蓄熱された大気が不安定になり、ゲリラ豪雨などの猛烈な雨雲を作ってしまいます。
地球温暖化は刻々と進んでおり、世界中の気象条件が変化しつつあります。もっともっと長いスパンで見れば変化は常に起きているのかもしれませんが、文明が成熟したこの百年の前提となっていた気象条件は明らかに変わりつつあります。となると、我々はこれまでの常識をもう一度見直し、これからの新しい時代と経済を念頭に置いてさまざまなルールを見直すべきと考えます。
まずは夏休みのあり方を、抜本的に変えるべきタイミングにきたように思います。ビジネスパーソンの休暇の日数は、驚くことに日本も欧米もそれほど大差はありません。しかしながら欧米では、休暇をまとめて取得することがおおく、これが夏休みなどの長期休暇取得につながっているように思われます。日本の有給休暇取得は病気のため、という理由が大半を占めてしまいますが、本来は夏休みのように長期でまとめた休みを取ることが望ましいように思います。
となると、国もいよいよ夏休みを一定日数取得させるような法律を作るタイミングにきたような気がします。8月のお盆の時期は、商店やレジャー産業以外は基本的に休みとし、その日数も盆にまつわるウィークデイ一週間を国民の休日と定めるべきです。こうすれば前後あわせて9日間の休みが取得できるようになりますし、国内外のレジャー産業が潤うだけでなくオフィスビルなどの節電も可能になります。また助成金を出すなどしてその休みの前後5日程度を有給をとれるようにすれば、2週間以上の休暇がとれるようになります。
このように、これまでの常識を変える努力が、今まさに我々に求められています。スマートでユニークなアイディアが、この行き詰まった日本の状況を変えてくれると信じていますし、そのアイディアが多くの若者によって考えられることを私は期待しています。
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先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。
・権力とのパイプを築け ゴーン流巧みな外交
・企業内クラウド市場 17年に1兆4000億円 12年の4.4倍 IDC予測
・育てセキュリティー人材 29社・団体と独法が「キャンプ」 学生41人、議論や講義
・ブラックベリー身売りも スマホ苦戦、提携含め検討
・健診にiPad活用 石川コンピュータがシステム 問診票作成や医師説明
・イージスに乗る電通 世界攻略、3度目の正直? 成長源、ネットに軸足
・働く東京★★★★ 脱第二集団 常識破れ 楽天:「逆張り」住宅地に本社
・無線LANクラウド活用 米メラキ、日本上陸 通信制御肩代わり、専用機不要 企業向け、導入費1/3
・飲み込んで大腸検査 ギブン・イメージング 年内にもカプセル内視鏡
・交流ゲームオーバー? グリー、上場発の最終赤字 4〜6月 スマホ台頭 ライバルはガンホー
・スマホ視聴率 混戦模様 LINE・ツイッターが健闘 アプリ存在感大きく
・米シスコ 社員4000名削減 全社の5% 業績見通し低調で
・人材豊富、コストは半減 ベトナムのIT開発受託 中国、インドからシフト
・独新聞大手 顔はデジタル アクセル・シュプリンガー 課金モデル軌道に
今週は、どんな一週間なのでしょうか。