今週、最新の両機種がそろいました。もちろん、先日発売されたiPhone5sとiPhone5cです。というのも家内はこれまでdocomoのいわゆるガラケーを使っていたのですが、今回のiPhone販売に伴い機種変更を行ってiPhone5cを入手しました。私はiPhone4を3年使い続けていよいよバッテリーが怪しくなってきたため、この機会にiPhone5sに機種変更することにしました。




インプレッションを書けるほどまだまだ利用していませんので何とも言えませんが、それでも従来機種より軽くなった印象は強いですし、インターフェースの線は細くなったものの新しい機能も追加されているようですので、これから少しずつ慣れていこうと思っています。
さて家内はdocomoで、私はソフトバンクでと二つのお店で機種変更をしましたが、そのサービスの違いと対応の方法がまったく異なり、ある意味非常に面白い体験をしました。まずは家内ですが、契約名義が私になっているため(昔は複数台同一請求の場合、主契約者を同じにする必要がありました)、仕方なく私も機種変更のために窓口を訪れることになりました。人気機種であったためdocomoの長期ユーザ対象のネット先行予約を行っていましたので、発売日である20日に入荷連絡が来ました。朝一番は混むだろうと予想していたので昼前にショップに来ましたが、iPhoneへの機種変更だと対応が19時以降まで予約が一杯という状況でした。その日は夕刻に予定があったため、仕方なく後日赴くことにしました。
24日は予定がなかったため、さすがにもうすいているだろうとdocomoショップに向かうと、それでも1時間待ちの状況でした。最近どこのdocomoショップもそうなっているのでしょうか、銀行同様整理券が発券され、現対応の番号と待ち時間がディスプレイ表示されています。到着時に221番が表示されておりその対応が行われていましたので、二人待ちで1時間ですから仕方ないと思って待っていました。しかし222番はXperiaへの機種変更で、別窓口で対応になったようです。30分ほど待つと、ディスプレイの表示はそのままなのですが、Xperiaの機種変更が終わった窓口のほうで対応してくれることになり、早速機種変更手続きに入りました。
まずは従来契約と本人確認が行われた後、いよいよiPhoneの契約となります。ところがここからが非常に難解で、さすがの私も呆れてしまいました。窓口の方がiPhoneへの機種変更の説明に慣れていないせいもあるのでしょうが、それでも説明内容がいわゆる技術用語のオンパレードで契約変更の説明が行われます。まず驚いたのは、@docomo.ne.jpのメールアドレスが、当分使えないということを説明されます。スマートフォンを利用する場合にimodeは解約となりSPモードの契約が必要になるが、当面はPモードメールがiPhoneのメールプロトコルに対応していないため@docomo.ne.jpメールが利用できないとのこと。そのため10月1日までは@docomo.ne.jpのサーバでメールを保管するが、50メガを上限に後から来たメールは受信できず、また10月1日まではどのような方法でもサーバ内のメールは確認できないと言われます。さらに送信者は正常な送信完了になるが、50メガを越えた場合はサーバ側で勝手にメールを処分するため不着は送信側受信側ともに確認できない、10月1日以降にSPモード対応が終われば受信できるが、それでも当面はプッシュ通信に対応しておらず、iPhone側で15分ごとにサーバを見に行く、そのためにバッテリーの持ちがしばらくは悪い、Push通信に対応するのは
来年1月以降だが正式な期日は決まっていない、もちろん現在の携帯からiPhoneへ受信メールを移行することも出来ない、移行可能なのは住所録のみだが、これはiCloud経由なのであとで自分でApple社のiCloud登録をして欲しい、ということを矢継ぎ早に延々説明されました。またiPhoneはAppleの機械なのでこちらでは修理できない、機種の説明等も自分で調べて欲しいなど、これも仕組みを知らない方には意味が分からない事項を並べられ説明が続きます。
一応私もITエンジニアですし、日本でiPhoneが発売された時からのユーザですので、多少の知識はあるつもりです。それでもその説明の大半は理解しにくかったことは事実ですし、実際家内は最初のdocomoメールが利用できない、というところで完全に意味消失をしてしまい、まったく内容が理解できなかったようです。それでも手続きは延々と続き、iCloudを利用するためのアドレスの決定、ネットワークパスワードの変更、imodeを解約するためのアドレスやネットワークパスワード、機器のパスワードなどを矢継ぎ早にこちらに要求されます。家内に説明しいちいち決めさせるとこれはとても終わらないな、と判断し、これまでの情報をもとに私がすべてを決めて手続きを終えました。ネットワークパスワードは大文字・小文字を含んだ文字と数字の組み合わせでつくらなければならない、iCloudのメールアドレスは、@docomoで使えた「−」(ハイフォン)が使えないなど、さまざまな違いや制約といった面倒さが有り、さすがの私も辟易とさせられました。これでも45分程度の時間がかかりますので、本当に驚きです。
契約中隣を見てみると、221番は50代後半から60代ぐらいの主婦であり、同様にiPhoneへの機種変更を行っていました。しかし予想通り上記の内容の一つ一つが理解できず質問するのですが、その質問も的外れな上回答も理解できない様子で、どうも2時間近く手続きをしているようでした。大声で暗証番号を復唱しているのにはさすがに驚きましたが、それをいさめる気力がなくなるほど、窓口の方も疲れていました。docomoユーザでいまだにスマホに乗り換えていないのは、やはりお年寄りが中心と思われます。iPhoneを利用したいユーザはソフトバンクやauに乗り換えてしまっているでしょうし、docomoでスマホを利用したいという方はアンドロイドに乗り換えてしまっていると思われるからです。となると、今後も機種変更で窓口に訪れる方はお年寄りが中心になるでしょうし、その方達にこの対応では、時間がかかるだけでなく不満も大きくなるでしょう。またこれまでの利用に応じた料金体系がないため、予想以上に利用料金が高くなったり、操作が分からなかったりと事後的な問題も発生しそうです。いずれにせよお役所的な説明に、不満が残る対応でした。
こうして機種変更後、住所録を移行するためiCloudの登録が必要になります。手順書をわたされるものの、iPhoneそのものの操作にも慣れていませんから、やたらと時間がかかります。家内にやらせると日が暮れるためこれも私がやりましたが、あまりの面倒さにiPhoneを捨てて帰ろうかと思うほどでした。
とはいえiPhone5cの操作が比較的好印象だったため、私もこの機会にiPhone5sに乗り換えることとし、金曜日の夜半にネットで予約をしました。64ギガのスペースグレイを選択し、近所のソフトバンクショップに入荷するよう手続きをしました。今回はどのぐらい待たされるのだろうと思っていたのですが、スペースグレイはあまり人気がないようで、驚くことに翌日の土曜日日中に入荷連絡が来ました。土曜日は用事があったため日曜日の夕刻にショップに行きましたが、docomoと違いすぐに手続きに移れました。iPhone同士の機種変更であったため比較的スムーズに移行ができましたが、ここで感じたのは対応や説明のスマートさでした。やはりソフトバンクショップは4年以上iPhoneを扱っているため説明にも慣れているようであり、docomoにくらべわかりやすく説明してくれますし、質問の回答も適切のように思いました。ただ面白かったのは、ソフトバンクショップはフランチャイズが多いせいか、とにかく周辺機器などの物販に熱心であり、保護カバーや充電キットなどさまざまな物を買わせようとするのは辟易としましたが...
このように二社の対応の違いを見てみると、今後の競争の行方も少し予想できる気がします。手続き通り正しいことを説明するのはよいのですが、相手の理解を促さない説明は意味がない気がします。親方日の丸をいまだに掲げ続けるdocomoの対応は問題があるように感じましたし、iPhoneを取り扱ったとはいえ今後の競争も非常に厳しと思わざるを得ない
出来事でした。
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先週面白かった日経産業新聞の記事は、以下の通りです。
・・音楽・動画OK ゲーム要注意 iPhone、ドコモで乗り換え パズドラ動向に注目
・クラウド型、アジアに商機 ブイキューブ ウェブ会議システム国内大手 ライバルは米IT大手
・価格競争の陰に「聖域」 新型iPhone発売 データ通信料金は横並び 消耗戦警戒、三すくみに
・ネットに「カリスマ書店主」 ソニーが育成 影響ある書評にポイント 読者の仮想店舗支援
・運動機能低下防ぐ補助器具 要介護や寝たきり 羽立工業、14種類を開発
・TBS「半沢直樹」視聴率42% 消費も刺激「倍返し」現象 便乗販促が続々
・ICタグ 広がる活用 自動認識総合展 音声認識技術も多様化 大日印:スマホで値札ふれ計算 凸版:電子棚札に表示変更
・野村総研、クラウドで支援 会計事務を軽減 コストも抑制へ
・ルノーが新会社 EVカーシェアに参入 共同出資で専用車も開発
・ソニー、音楽に切り札 高音質「ハイレゾ」機器 18種発売 3年内3割対応目指す
・ジェイアイエヌ、業務とシステム一体改善 仕事量、3年で1/3に
・マンション らせん描く 熊谷組、台湾で受注 100億円で、17年完成予定
今週は、どんな一週間なのでしょうか。