Onomura System Consulting Office       

osco top


Weekly report
next

back

 

 

 

 

osco top

 January Fourth week

 先日、不快でかつ面白い体験をしました。

 ことの始まりは、Amazonでカメラケースを買ったことです。最近はSONYのポケットサイズの一眼デジカメを愛用しているのですが、このカメラがちょっとくせ者です。一眼レフのカメラは本体上部のシューにストロボをつけることが多いのですが、このカメラは専用の小型ストロボがついています。コンパクトデジカメサイズのカメラですので、小型のストロボは非常に便利です。しかしこれをつけてしまうと、純正ケースにはストロボ分の膨らみがないため、入らなくなってしまいます。

 純正以外のケースを探したところ、中国製のものにストロボを収納できるケースがあったため、それを購入してこの二年ほど愛用していました。しかしさすが中国製、最近はほつれが目立ってきたため、新たに購入しようと探したのですが、生産が終了してしまってどこも欠品状態でした。だめもとでAmazonを探したところ、ちょうどその製品が残り一個あったため注文しました。ところが送られてきた物はストロボのポケットのないタイプであり、結局Amazonの表示ミストいうことがわかりました。

 仕方がないのでAmazonに返品しようと操作すると、最近はそうなったのか、それともAmazonに出店している店舗のもののせいなのかは不明なのですが、ネット上では返品ができないことがわかりました。というのも商品を選択し返品の理由を画面に入力して実行すると、「電話でオペレータと返品操作」と「チャットで返品操作」とでますので、オペレータを選びました。すると自動コールバックで自宅に電話がかかってきて、オペレータにつながりました。

 返品を依頼すると、理由を聞かれます。さっき画面で入力したところなのに不親切だ、と思いつつも、商品の写真と現物が違う旨を伝えます。すると返品先住所を指示され、そこに着払いで送れとのこと。あれ、昔は返品の伝票等が送られてきたに、と思ったのですが、それでも 指示通り商品を塩浜に送り返しました。

 数日たってAmazonから「重要なお知らせ」とされたメールが送られてきました。中身を見ると、商品が返送されてきたが理由がなにかということ。連絡がないと返金しないし、商品も破棄するとの脅し文句もあり下。どうやらオペレータの指示通り返品したのに、それがうまく伝わっていなかったようです。仕方がないのでリンクを開くと、先日操作した返品画面が。再度返品理由を入力すると、またしても「電話でオペレータと返品操作」と「チャットで返品操作」の表示が。先日のように記録が残らないといやなので、今回はチャットで返品操作を選びました。

 これで驚くことに、まずチャットでこちらが何の理由でチャットを開始したかを尋ねてくることです。仕方なく四回目の返品理由をこちらから示します。するとなぜこちらに送付してきたのかを尋ねるため、オペレーターからそう指示されたと応えると、そのような記録は残っていない、とのこと。すると今度はどこに電話をかけたのか、と尋ねてくるので、自動コールバックでAmazonからかかってきた、と答えると、電話番号は何番だ、とのこと。この流れで番号を聞かれるのは当然自宅の番号だと思いそれを入力すると、それは当社とは関係のない番号だ、したがってAmazon宛に電話はかかっていないとのこと。そりゃそうだ、こちらは自宅の番号を答えたのですから。再度それは自宅番号であり、先ほど言ったように自動コールバックだと入力すると、電話とチャットの両方の方法があるが、なぜ今回はチャットなのか、と聞かれるので、電話だと記録が残らないから、と答えると、今度は電話の記録はオペレータが残すので、残っている、残っていないのは電話をしていないから、今回はチャットと使っていることをおまえは知っているか、と問われ、何を答えたらいいのか本当に困ってしまいました。

 結論から言いますと、Amazonに返品する場合、以下の問題があるようです。

  @電話オペレータが正しく処理をしなければ一切の記録は残らない
  Aホームページ上で入力する返品理由も、一切システムには記録されない
  B自動コールバックで電話をしてきても、それはシステムに記録が残らない
  Cチャットのみが記録となり、それ以外は保証できない
  D返品担当部署は別にあり、電話・チャットともそこに連絡されないと処理されない

ということのようです。これは本当にシステム監査のアプリケーション・コントロールを受けるべきだな、というのが個人的な感想でした。

 このようにAmazonであっても、業務手続きとシステムの機能に齟齬があります。こういった齟齬がオペレータのミスを誘発し、結局は顧客の不信感を生みます。システムを作る人間は、システムの完全性を記するだけではなく、人間の行う事務手続きとシステムの関係をよく知り、齟齬やミスを起こしにくい仕組みを作り上げなければならない、という当たり前のことをつくづく感じた出来事でした。