Onomura System Consulting Office       

osco top


Weekly report
next

back

 

 

 

 

osco top

 March First week

  いよいよ今年も3月に入りました。各企業とも2014年度の締めに向けて最終のスパートをかける時期でしょうし、多くのビジネスパーソンが多忙な時期に入りました。

 消費税増税の影響も懸念されましたが、どうにか大きな経済的な混乱もなく2014年度が終わろうとしています。最終成績はこれから判明するでしょうが、まだら模様とはいえ全体的には一時の悪さを抜け出た成績が残るのでしょう。株価も年度末に向けて上昇傾向ですが、新年度に向けて利益確定の売り注文が今後大きく出る可能性もあります。ともあれ決定的な冷え込みの要因も少ないでしょうから、このまま無事に2014年度は終わりそうな気配です。

 今年度は不景気感はやや落ち着き、各企業とも投資に前向きになったのは事実でしょう。私自身もそれなりに忙しかった記憶がありますし、来年度に向けて少し仕事が増えているのは実感しています。とはいえこれがこのまま好景気につながるとはとても思えませんし、先延ばしにした消費税がどのように日本経済に大きな影響を与えるかも懸念されます。

 とくに現状問題となってきているのは、やはり中国経済の減退でしょう。中国が世界の工場として機能する時代は過去になろうとしていますし、生産拠点としての中国を撤退する動きは世界中で起きています。その代わりを務めるのはベトナムなどのアジア圏と思いますが、かつての中国ほどの経済規模を生み出すかは疑問が残りますし、その次に控えるアフリカの政治情勢もまだまだ不安定ですから、世界経済には大きな問題が残ってしまっているのは事実です。

 中東情勢も非常に不安定ですし、テロや戦争の危機もまた高まっています。日本も海外組織からのテロ攻撃の的になる可能性も日々高まっていますし、平和ぼけしたこの国がそういった有事に耐えながら経済を維持できるかも、大きな疑問が残ります。国際協力という名で徐々にさまざまな観点からの軍事力の行使を可能にする動きも強いですし、右傾化とはいわないまでも、きな臭い状況が見え隠れします。

 一方我々の守備範囲である情報技術の世界は、さらに大きな変化を見せ始めています。センサーテクノロジとクラウドの力が複合的に発揮されると、今まで考えもつかなかったサービスや機器が出現する環境が日々高まっていますし、来年度はそういったサービスが世界中で発生してくる可能性も高いと思っています。利用者が意識することなくサービスのレベルが上がり、それがさらに進化をすることは楽しみでなりません。携帯電話からスマホへの変化が急速に進んだように、新しい機器の出現が社会的に大きなイノベーションを生み出す可能性も高いですし、そこでどのような企業や個人がビジネスチャンスをつかむのか、ものすごく興味が持てます。

 このような複雑な状況の中で、ITとビジネスのあり方をどのように考えていくべきか、毎日悩んでいます。それほど残されていない現役生活の中で、どこに向かって老骨にむち打つべきか、それが今の悩みです。すべきことはたくさんあるのですが、それをすべて行うだけの気力と体力がない今、次世代の若者ががんばれるIT業界をどのようにつくっていくか、これが当面の私の課題になっています。