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Weekly report
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 October Second week

 今年もあと残すところ3ヶ月を切りました。

 毎年この時期になるとCEATECが開催されますが、先週も好評のうちに終幕したようです。今年もさまざまな新しい技術や製品が発表され、ますますITの未来が楽しみになります。

 今年の出品で多かったのは、ロボット技術でしょう。卓球の球を打ち返し、予測落下地点を表示してくれます。人間の撃った球をただ打ち返すのではなく、いろいろな軌道で打ち返してきますから、卓球の練習には優れているようです。しかしコレはあくまでも製品の性能をわかりやすく説明するための機械であり、神髄はセンサー技術の素晴らしさと、それに対応するメカニズムとコントロールプログラムにあるようです。人間の打つ球の軌道と速度を計測し、それを最適なコースで打ち返すのは、やはり技術的には相当高度なものになります。ましてやプログラム計算だけでなく瞬時に反応するロボット技術も非常に高度な技術と言えます。こういったものが産業に応用されれば、さまざまな機械や装置が開発できるでしょう。

 また(株)ロボ・ガレージの高橋氏が手がけるロボット型スマートフォンも、話題を呼んでいました。可愛い仕草をしながら通話ができるこのロボットですが、実用性はともかくコミュニケーションロボットの一つのあり方を示しているように思います。コミュニケーションロボットとしてはPepperが有名ですが、同様に人間のコミュニケーションを促進する役割をロボットが担っていくというのは、少し面白いと思いました。SNSの急伸によりコミュニケーションはテキストとスタンプに集約されてきましたが、こういった機器を通して人間の感情を促進したり表現したりできるようになることは大切なことだと思います。

 そのほかにも探査カメラ付きのロボットや人間の活動や機能を拡張するロボット、無線中継機能を搭載したドローンなども発表されました。それらの多くはまだまだ原始的なものですが、今後の技術や精度向上によってより大きな機能を持つことは間違いありません。後は何に使うべきか、何を変えたら便利になるかというアイディアが大切になりますし、それらをヒントとしてどのような製品に繋げていくかが勝負になります。 

 そしてロボットの一つの形である、スマートカーも数多く出品されました。自動走行についてずいぶんと深い論議が行われたようですし、さまざまな形でエコで便利な電気自動車、水素自動車などが展示されました。それらは単に環境に優しいだけでなく、さまざまなセンサーや装置を搭載することで自動化と利便性の向上を図っています。事故がなく安全で快適なドライブが行え、面倒な操作や判断が不要になる。これが新しい自動車の形なのでしょう。まさに自動車の形をしたロボットであり、今後も飛躍的な進歩が期待されます。

 もちろんウェアラブルデバイスも腕時計型デバイス、メガネ型デバイス、指輪型デバイスが数多く出品され、話題を呼びました。中心機能はライフログと健康管理が多かったように思いますが、様々な機器の操作用デバイスとしての活用も期待されるようです。

 このように年々新しい技術が開発され、身の回りに徐々に普及していきます。我々エンジニアにとって大切なことは、新しい技術をただ開発することではなく、何のために使っていくべきか、その影にどのようなリスクがあるかを常に考えることです。利便性と安全性を高め、社会をよくする。危険な要素はコンロトールし、人間や生活に大きな影響をなくすよう努力をし続けることこそ、我々が続けなければならないことのように私には思えます。