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Weekly report

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 April Third week

  今年も新人研修が真っ盛りです。今年の新人は例年よりもずっと明るい気がしますが、やはり社会への過適合する姿勢が気になります。やはり社会が閉塞的な状況なのか、失敗しないことが命題のように見えてしまいます。新人だからこそ失敗を恐れない姿勢を持っていただきたいですし、失敗の中からさまざまな事を学んでいただきたいと思います。

 さて米国と北朝鮮との関係が悪化し、冗談抜きで戦争の危機が迫っています。米国大統領の短絡的な判断で攻撃が行われれば、戦火の影響が日本に及ぶ可能性が十分あります。最悪日本にロケットが飛んできたり放射能の影響が及ぶ可能性もありますから、本当に他人事ではありません。戦後70年以上経って日本に戦争経験者は年々減っていますが、また日本人全員が戦争経験者になってしまう可能性もあります。冷静な対話が難しいからこそ中国には頑張って欲しいと思いますし、なんとかこの状態より悪化しないことを望むのみです。

 それにしても日本は、平和ぼけしてしまっています。東日本大震災からたった6年で、直後の自粛ムードが夢だったかのような街の賑わいです。店には商品があふれ、テレビは24時間番組を流しています。戦争の可能性がきわめて高まっているにもかかわらず、街には戦争のせの字も感じられませんし、災害の備えさえぞんざいになっているように感じます。このところ続いている平和は、誰もが未来永劫続くような錯覚に陥っています。しかし、その平和な日常が突然奪われる可能性も、同時に存在することを我々は忘れてはなりません。

 こう考えてみると、米国のお気楽でお節介な姿勢は、こういった背景があるのかも知れません。米国人は世界中の多くの戦争に介入しますが、米国の社会そのものが戦争に巻き込まれたのは自国の南北戦争だけです。兵役に就いた米国人以外は、生まれたときから本当の意味で戦火を知りませんし、その状況は百年以上続いています。メキシコやカナダが米国に攻め入ることは考えられませんから、身の回りで戦争を感じにくいのでしょう。だからこそ平気で戦争に人を送り込めますし、積極的な交戦を好むような気がします。

 戦争は、災害以上に多くの人命を簡単に奪います。建物は破壊され倒壊します。街中がすべて破壊され、残されるのはがれきの山です。自然も崩壊し、焼け野原になったりして、普及するためには数年から数十年の歳月が必要となります。だからこそ戦争の怖さや空しさを知るのでしょうし、侵略や先制攻撃がなされない限り戦争に踏み切ることがないのだと思います。ところがその恐ろしさや空しさを知らない米国は、ある意味無邪気に戦争に踏み切りますし、それは本当の意味で自国民が戦争の恐ろしさを知らないことを意味するように思えてなりません。

 もし今回米国と北朝鮮が交戦となると、その影響は中国、韓国、日本のすべてに及ぶことは間違いありません。特に日本は明確な的であると同時に米国の基地がありますし、韓国ほど近親者が存在しないということから恰好の戦場になる可能性があります。ミサイルを撃ち込まなくても、米軍基地や都会で爆弾や細菌兵器を利用したテロを実行し日本を混乱させることも考えられます。一番怖いのは原子力爆弾を使わなくてもウランを街中にばらまくだけで、福島同様何年にもわたって人が立ち入ることが出来なくなることです。北朝鮮の工作員がこれだけ勝手に日本に入れる以上、こういったことが絶対起きないという保証はありません。

 こういった危機を感じられないからこそ、米国は北朝鮮に簡単に威嚇できるのでしょうし、その決定を行える米国大統領があの状況ですから本当に危険に思えてしまいます。国際秩序の名の下で、自分に火の粉のかからない形で問題を解決しようとするのではなく、真剣に世界のことを念頭に置いた行動を米国に求めたいと思っています。

 来週の今日も、今日と同じように日が昇り、穏やかな夕陽が見られることを心から願っています。