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Weekly report

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 August Third week

 盆休みは結局晴れぬまま、終わってしまいました。各地の観光施設にとっては恨めしい天候だったでしょうし、暑い夏を望んだ子供達にはさみしい夏だったのかも知れません。私は海潜亭というアホみたいな施設を運営しているため盆休み中は来客対応だけでなく、本業のキツイモノ作りと重なり、結構忙しく日々を過ごしました。さて夏休み終わりということで、今回は本業に近い少し気楽な話題です。

 この数ヶ月手に入れようと思っていたのですが、やっとSONYストアで予約できたため、これを買ってみました。

 ご存じの方も多いと思いますが、私自身昔からそれほどゲームをする方ではないのですが、某大手ゲーム機器メーカーのコンサルティングを担当してからゲーム業界の研究を行ってきました。当時からゲームそのものの可能性が非常に高いと思っていましたし、人を引きつける要素や技術的な進歩に興味があり、歴代のゲーム機をずっと購入しておりました。その後ゲームの主役が携帯型に移行したときに研究をとりあえずやめましたが、それでも一通りの機器は操作しその技術や内容を知る努力はしてきたつもりです。

 近年はPSシリーズしか購入しておりませんが、昨年10月に発売されたこの機器、PSVRには興味を持っておりました。とはいえ相変わらずこういった機器の需給バランスはとれないもので、国内でプレミアム価格以外で購入することは非常に難しい状態が続きました。しかし約一年経ってどうにか一定数が市場に流れ込んだのか、このところ様々な販売店で購入できる機会が増えたようですし、SONYストアでの購入も比較的容易になったようです。私もこの数回チャレンジをしてみましたが、先日運良く購入できました。

 どのようなソフトがいいのかよくわからないため、ネットで調べると入門ソフトといわれる「PlayStation VR WORLDS」というソフトを購入し試してみました。このソフトですが、VR(仮想現実)を上手に体験させるように作られており、結構楽しめます。Ocean Descentというゲームは海中を探索するものですが、実際にダイビングをする気分を十分味わえました。VRの特徴は、視点を動かすとそちらの方向をみることがことです。これまでのゲームは画面に表示された内容しか見れませんでしたが、VRであれば360°どこでも見ることができます。鮫が襲ってくるシーンでは、視界から背後に消える鮫を首を動かせば見ることが出来ますし、下を見れば深い深海の様子がみられます。もちろん上をみれば海面が見えますので、実際のダイビング同様自分の好きなところを見られるというのは非常に面白く感じました。

 実際に使ってみて気づいたのは、VRのポイントは音、ということでした。PSVRを利用するためには、ゴーグル型のデバイスとヘッドフォンが必須になります。前方のモニターから発せられる音ではなく、ゴーグルのケーブルに直結したヘッドフォンの音がきわめて重要なのです。このソフトの中にVR Lugeというゲームがあるのですが、ストリートリュージュといわれる大型のスケートボードに乗って道路を疾走する内容になっています。これを試してみると、すれ違う車の音やトラックの下を通り抜けるときの頭上のエンジン音など、音の要素が非常に大きな事に気づかされます。つまり視覚がどの方向に向いても、音の方向がそれと一致しない限り現実感は薄くなりますが、音が方向と一致するときわめて臨場感が生まれるのです。

 同様にThe London Heistというゲームも試してみましたが、登場する人物が自分の後ろに回り込むと足音が後ろから聞こえますし、首を回して後ろを見ると、その方向からきちんと足音が聞こえます。これによってきわめて高い現実感を生み出しているように思われました。

 ただしまだまだ問題がいくつもあるようです。まずは画面の荒さです。最近のゲームは非常に快走度が欲なり画面がキレイですが、PSVRを通すとやはり画面が粗れてしまいます。これはPS4側の問題が大きいようですが、より高い現実感を持たせるためにはもう少し改善が必要と思われました。さらに本体の重量もやはり気になります。きわめて大型の仕組みのため600gほどの重量がありますが、実際はこれに太いケーブルがぶら下がるためより重く感じられます。カメラでゴーグルとコントローラーの位置を把握して画面の動きを司っているため、重さは操作性の悪さに繋がるように思われました。

 そしてなににより、画面に焦点を合わせるのが意外と難しいです。3D同様ゴーグル内には左右の目に合わせた液晶がついていますが、表示される内容は少しだけずれておりそれによって立体感を創り出しています。ところがヘッドセットが重いためその左右の液晶と目の位置がずれると、片側がピンぼけのような状態になってしまうのです。これを防ぐために強く頭を締め付けて固定するのですが、意外と不快なだけでなく先程の重さでどうしても位置がずれることがあります。こう考えてみると、まだまだ改善の余地は大きいのかも知れません。

 さてVRの特性としては、やはり360°確認できることが面白いため、飛行するものや海中、あるいは高速度で移動するようなゲームは特性に合っているように思われます。もちろん画面の解像度が上がっていけば、ホラーゲームのように周りを見渡すものも楽しいでしょうし、RBGのようにゲーム内の立体世界を楽しむのも良いのかも知れません。

 まずは軽量化とケーブルレス化が進んでいく予感がするPSVR。今後の進歩が期待されます。

 P.S. 実機を試してみたい方、海潜亭においで下さい!