いよいよ6月に入りました。関東も今週には梅雨に入りそうで、いよいよ不快なシーズンの始まりそうです。
さて、今週は特に大きな出来事もなくネタに困るのですが、ちょっとだけ面白いのでスマートスピーカーのことを。以前ご紹介しましたが、ものは試しと昨年発売されたAmazon
Echoを3台購入し、いろいろなシチュエーションで試しています。
ご存じの通りAmazon
Echoはスマートスピーカーというデバイスで、ネットに接続しさまざまなサービスを提供してくれます。スマートスピーカーは人工音声の機能を持っているため、スマートフォンの音声応答サービスと同じ機能を有したオーディオデバイスと考えると一番解りやすいかもしれません。モニターの付いていないITデバイスのため設定にやや戸惑うのですが、それはそれとして面白い機器だと思います。
基本的な利用法としては、音楽配信サービスと契約を行い音楽のストリーミングを行えます。操作は音声のみで行えますから、テレビやラジオと比べて操作が簡単ですし、DJやコマーシャルがない分BGMとしては非常に使いやすいように思います。スピーカーとしては無指向性のようですから、どの位置でも音楽を聴くことが出来ます。私は普段Harman
Kardon社のSOUNDSTICKSとスピーカーを利用していますが、机の上で音楽を鳴らすとどうしても自分自身に向かって曲が流れてきますので、やや疲れることがあります。Amazon
Echoのように無指向性ですとそういった問題はないため、仕事の邪魔になりにくいように思われます。
もちろんこういった音楽配信以外にも、専用のソフトウェアをインストールすることでさまざまなサービスを受けることが出来ます。時刻や天気を教えてくれるのは当然として、レシピサイトと共同でレシピを伝えてくれたり、乗り換え案内のような目的地へのルートも教えてくれます。これ以外にも照明や電化製品など、そのスマートスピーカーと互換性のあるデバイスであれば音声で操作することも可能です。
欠点といえば、やや音声聞き取りに難があり、こちらの問いかけを理解出来ない、あるいは頓珍漢な回答を行ってくる点でしょうか。私はiPhoneユーザですのでSiriを時たま使いますが、こちらの問いかけを正確に聴き取り、最適なWeb検索を行ってくれるのはSiriのほうが一日の長があるように思います。さらに日本語対応の問題と思うのですが、音楽の曲名を尋ねると見事に日本人のカタカナ発音で答えてくるため、曲名がよくわからないことが多いことが気になります。英語の文章や文字は英語発音で良いと思うのですが、この点は改善点かもしれません。あとはテレビの放送など、「Alexa」というキーワードでなくてもご認識してしまい、突然話しかけてくる点はやや戸惑います。深夜の映画を見ているときに突然スピーカーが話し出すのは不気味ですから、この点は改善点かもしれません。
しかしスマートスピーカの素晴らしさは、今後オフィスなどで使われ始めるとより発揮されるように思います。会議の内容を記録したり、同じはなしての繰り返しの言葉をピックアップする、会議の流れの中でどのようなセンテンスやキーワードが流れを変えたかを事後的に分析できるようになると、素晴らしいコミュニケーションツールになる可能性があります。しかしそれは同時に、オフィス内の会話がすべて外部に聞かれていることを意味しますので、セキュリティ面での確実な対策と運用の保証が必須になるとは思いますが。
ということでこういった新しいデバイスが、我々人間が考えも付かなかった新しいアイディアやビジネスのあり方を示してくれます。我々はこういったデバイスを積極的に活用すると同時にその問題点を常に理解し、より確実便利で安全な仕組みを作り上げていかなければなりません。