Onomura System Consulting Office       

osco top


Weekly report

next

back

 

 

 

 

osco top

 June Second week

 梅雨に入ってすぐに梅雨の晴れ間になりましたが、夏本番のように暑い日が続きます。今週は台風も来るようで、いよいよ不安定な季節が始まりました。

 さて今回もネタ不足のため、ちょっとだけ小ネタを。30年ほど前からモバイラーを行ってきた私ですが、寄る年波と共にPCの重さが堪えるようになってきました。初めの頃は、EPSONのラップトップPCを持ち歩いておりましたが、その後は東芝のDynabookやNECのPC98シリーズのノートPCを利用しいました。ラップトップは10kgほどの重さがあったため、3kg前後のノートPCは本当に便利であり、出張の多かった仕事で十分利用させてもらいました。

 独立後はより小型のノートPCを求めるようになり、東芝のLibrettoやSONYのVAIO C1、VAIO Uなどの小型PCは軒並み試しましたし、スマートフォンのはしりであるW-ZERO3やSONYのCLIEも試しました。もちろん本格的な仕事用にLet's Note やVAIOなどの1kg前後のノートPCは常に購入していましたが、簡単な仕事は極力軽い機器で仕事を行ってきました。

 iPadを手に入れてからは、通常の仕事はiPadで行い、プレゼンテーションなどはノートPCで対応することが増えました。ノートPCの軽量化を図るため、最近はWindowsの動くタブレットPCも試しましたが、性能や耐久性が今ひとつでありこれといった決め手はありませんでした。昨年は、キーボードPCを試してみましたが、耐久性と性能はタブレットPCと同性能で、これといった決め手にはなりませんでした。

 もともと米国人は車移動のため、PCの小型化に興味を持たないといわれていました。日本人はノートPCを持ち歩くため日本のPCメーカーは小型化に熱心でしたが、このところのスマホブームとPCの凋落で、PCを自ら設計する日本メーカーはほとんどなくなってしまいました。今の若者はPCすら利用しない新しい世代ですので、ノートPCはこのまま進化せず今のままスタイルで販売が少しずつ行われやがて淘汰されるのかと思っていました。しかし最近のクラウドファウンディングサイトを見てみると、意外なことに小型PCの開発を行うベンチャーが多くなってきたことに最近気づきました。

 本当に実現されるのか、性能は本当にカタログスペックを満たすのかは疑問ですが、昨年私が手に入れた中国のGPD社の軽量PCを始め、いろいろな小型PCがこの世に登場しそうです。私の利用しているGPD社の小型PCですが、7インチの画面とキーボードが付いていますし、USBもついていますからさまざまなデバイスが利用できます。なにより給電ケーブルが汎用のUSB充電器が利用できますので、非常に小型で済みます。

 現在クラウドファウンディングで募集がかかっているのは、Khiron-Sigma社のKS-PROOckel Sirius A  、Mini PCなどがあり、どれも重さが500g以下と非常に小型軽量です。Mini PCは重さ230gで価格が1万5千円ですから、本当に発売されれば衝撃のPCとなるでしょう。

 これらの小型化を可能にしたのは、やはり部品の高精度化と低価格化が同時に進んだおかげのように思います。私のGPDもそうですが、ハードディスクではなくSSDが搭載されており、128GB程度の容量があります。7インチのタッチセンサー付きディスプレイも、タブレットの普及と共に価格が下がったのでしょうし、HDMIやUSB3.0も普通に搭載されているところをみると、これらを制御するチップも安価で提供されているように思います。一端形が出来てしまえば、あとは高性能を追求するだけですから開発は簡単ですし、小型化と集積化がパーツが少なく可動部品も少ないため、故障などの歩留まりもよくなるのでしょう。一時はやりかけたスティックPCよりも利便性は高いですし、タブレットPCより事務処理には向いていますから、こういった機器がビジネスのすき間を狙って普及していく可能性もあると思われます。

 しかしこれらは実現可能な夢であるのですが、同時にクラウドファウンディングでのお金集めのネタになるだけで、実際の開発は行われない可能性があります。話題を作ってお金を集め、結局開発に失敗したり予定とは大きく異なるスペックで市場に提供されることはよくあるため、本当に実現されるかは投資する側が真剣に考えざるを得ないところです。

 それでも大手メーカーが撤退を続けているPC市場において、こういった新しい動きがあることは面白いと思いますし、時代のあだ花となるとしても、面白く記憶に残る花を咲かせて欲しいと願うのは、私のような物好きだけなのかもしれません。