早くも9月に入りました。今年も1/3が終わってしまいました。先週は体調を崩してしまい、何をするのもしんどい毎日でした。風邪なのか何なのかは解りませんが、38℃前後の熱が続き、すっかり体力を削られた気がします。このところいろいろ面倒くさいことが立て続けで起きているせいともいえますが、寄る年波とどうやってつきあっていくかが今後の大きな命題になりそうです。
さて今年に入って一段と海潜亭で過ごす時間が増えたため、先週は体調を見ながら海潜亭の仕事環境の改善に取り組んでいました。さまざまな資料を広げてレジュメ等の資料を作る機会が多いため、机の周りに小型机を置いたりしていたのですが、今回思い切って机のサイズを一回り大きくしてみました。これまでは150cmだった机を180cmに買い換え、セカンドパソコンの交換、モニターの大型化を図ってみました。約一週間ほどかかりましたが、設置や配線が修了し、どうにか快適に業務を行えるようになったように感じます。
寄る年波による老眼で、小さなモニターの高精度なフォント表示は非常に目に堪えます。そこで今回セカンドモニターも32インチに交換したのですが、このモニターがなかなかの癖者でした。というのもこれまでメインのモニターはiiyamaの32インチのものでしたが、モニターの上端が机上から55cmぐらいのところにあります。つまり机に座って正面を向くとやや下方向にディズプレイが設置されている形になりますから、自然と作業ができたのです。
ところが今回購入したAcerのモニターは、上端が70cmと、見上げるような高さなのです。座高の高い私でも、背筋を伸ばしてまっすぐ前を見ても目線の先がモニターの中心ですから非常に疲れます。なにより机の上でモニターが壁のようにそそり立っていますから、非常に圧迫感のあるレイアウトになってしまいます。モニターの傾斜を変えることはできるのですが、モニターの位置を下げるような機能はないため、結局この高さで操作をせざるを得ません。さすがにこれは仕事にならないので、汎用品の32インチ用のモニタースタンドを購入し付け変えました。(32インチ用は、本当に数が少ないので参りました...)
なぜこのような高さのモニターなのかを調べてみると、とうもこの手のモニターはゲーム用に使われるようです。それも一台のモニターではなく2台〜3台のモニターをならべ、マルチモニターととして使うようです。連続する3台のモニターに一つのシーンを映しますから非常に臨場感がありますし、周囲の情報も目線を動かすことで確認できますからゲームの進行に便利でしょう。さらにゲームであると、多くの場合普段の生活と同じような動きが要求されますから、椅子の背にもたれてまっすぐ正面を向く姿勢が一番望ましいといえます。となると、このスタンドの高さも納得がいきます。しかしながら私のように仕事で使うとなると、この高さはやはり問題ありのように感じますし、Acerはこのモニターを仕事で使う人間が少ないという前提で開発をしているように思えてなりません。
こう考えてみると、我々のような旧世代と若者との生活習慣の違いが明らかになるように思います。今の若者はテレビ離れが進んでいると言われますが、確かにテレビによる情報よりもPCを使った動画配信の方が彼らの生活スタイルに合っているのでしょう。実際多くのテレビ局がさまざまなドラマ類を配信サービスで提供していますし、コマーシャルがなく時間に融通のきくネット配信の方が若者には合っている気がします。なによりテレビ局のドラマよりもYoutubeのような短時間のコンテンツや、GYAOのような制約の少ないコンテンツを配信するサービスのほうが若者には受けるのでしょう。
このようにネットが中心になっていくと、わざわざテレビを購入する必要性が減少していきます。テレビの機能とPCモニターの機能に大きな違いはありませんし、PCとの親和性を考えるとPCモニターのほうが安価で便利です。ゲームも同様と考えると、ますますテレビの必要性が低くなります。逆に今回のAcerのように、モニターがテレビ化していくのもこの理由なのでしょう。テレビとしてモニターを利用するとなると、あまり低い位置にディスプレイがあるのでは使いにくいでしょうからこの高さが必要なのかもしれません。
こうして時代の変化とともに常識が変わります。変わりゆく時代には自分の常識だけがすべてと考えることなく、新しい常識を発見しそこにチャンスを見つけていく感性がすべての人間に求められているようです。