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Weekly report

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 February Third week

 これまた今週も新型コロナウィルスの話題になります。

 新型コロナウィルスの感染は拡大の一途であり、患者数が増え続けています。先週は日本で初めて重症患者の高齢者が亡くなりましたし、これまでのように感染経路が明確でない感染経路不明の患者が増えてきています。これまでの水際作戦が限界を示していることから、政府は次の対策を講じる必要性が上がっています。

 感染経路不明の感染者が各地で発生しているということは、検査態勢を強化し爆発的な感染拡大を防がなければなりませんが、どうもこの件に関する政府の対応は遅いように思います。キットの開発には時間がかかる先週申し上げましたが、だからこそ可能な限り早期に開発を終わらせ、全国の医療機関で感染有無に関する簡易検査を行えるようにすべきと誰もが考えます。しかし政府の立場としては、自分たちの感染拡大防止策は功を奏していることを証明するために、検査そのものを行わないように思います。なぜなら、中国に比べて明らかに感染者数が少なければ感染拡大に成功したことを意味しますし、それを行った政府や関係者の利となります。

 逆に簡易キットによって感染者数が大幅に増えてしまうと、日本政府の対策は非常に問題視されます。患者数が多いということはこれまでの対策に問題があったからこそであり、これまでのコロコロ変わる方針や効果の無い施策、対応の不備が批判されてしまうのです。となると、政府は確実に自分たちの正しさを証明するしかありませんから、簡易キットの開発を認めなかったり、直接感染以外の新型コロナウィルスに感染した可能性のある患者の検査を認めていません。

 とはいえ今回の新型コロナウィルスは、現状のところ当初の予想ほどは症状が悪化しないようです。感染に気づかない患者や症状が軽い患者が多く見られますので、通常のインフルエンザと同様の症状と致死率なのかもしれません。もちろん突然変異などが考えられますから猛威を振るわない、という保証はありませんが、極端な恐怖感をもつ必要も無いような気がします。アジア人は今回のウィルスのせいで欧州や米国で差別的な扱いを受けているようですが、当の米国の方が現状は深刻な状況です。

 というのも今季のインフルエンザが非常に症状が重く、今年だけで1万2千人もの死者を生んでいます。米国は医療先進国であり疾病対策も積極的に行う国ではありますが、それでもこれだけの死者数を生んでいるということは相当深刻なインフルエンザといわざるを得ません。同じ菌は日本国内でも広まっていますが、新型コロナウィルスの恐怖によりインフルエンザの流行もやや落ち着いているようであり、ある意味㨄まり以上今日のように思います。油断は禁物ですが、新型コロナウィルス以上にインフルエンザにも注意を払う必要がありそうです。

 一部の専門家は、今回の新型コロナウィルスはやがて常在菌となり、インフルエンザ同様今後周期的・季節的に感染が広がる可能性があるようです。人間がいかに努力しようとも、こういった菌の存在を無くすことは難しいのでしょうから、上手に付き合っていくしかないのかも知れません。そうなると我々は、定期的にインフルエンザワクチンややがてできるであろう新型コロナウィルスの予防接種を受けることが大切になるでしょうし、普段からうがいや手洗い、アルコールによる消毒、マスクの備蓄などの準備が必要です。今は非常にヒステリックな状況ではありますが、やがてはマスクの入手も落ち着くはずです。そのときに一定量のマスクを各家庭が備蓄するようにすれば、こういった突発事態にも対応出来るようなると思いますし、マスク不測などの事態を避けることもできるでしょう。

 経済に与える影響は今後予断を許しませんが、それでも我々はこの危機を落ち着いて乗り越えていかなければなりません。