上記を見る限り、3月15日の三週後である4月5日時点で、約90倍に患者数がふくれあがっています。現在の日本の感染者数が3,364名ですから、このまま進めば日本も今月末に100倍以上の感染者になる可能性もあります。このまま行けば、今でさえ崩壊寸前の医療体制がいよいよ崩壊し、満足な治療が受けられず死者が増えることは間違いありません。先日お亡くなりになった志村けん氏は、十分な医療体制であったにもかかわらず命を落とす結果となりました。十分な医療体制でこの状態が発生するのですから、医療体制が崩壊すればあっという間に死者数は激増することは間違いありません。
これを防ぐためには週末の外出禁止も効果があるのでしょうが、海外同様当面の間外出を制限することが望ましいように思います。一ヶ月の間国民に対し外出禁止を行えば、経済は年間の10%以上の影響を受けるでしょう。それでも何もせず拡大が最大限に拡大して社会が混乱することを考えると、痛みを持って外出禁止をすべきと考えます。志村氏同様社会や企業で大きな影響力を持つ人間や、高い能力や特殊な専門性をもった人間の人命が失われることは、今後の復興に向けた大きな支障になることは間違いありません。となると大きな犠牲を払ってでも、この拡大を防ぐための外出禁止措置は必要なことと考えます。
もちろんそこには、社会生活を維持するために必要な企業や組織は含めません。外出を禁止しても患者は増加するでしょうから、医療機関やその必要物資を運ぶ企業や組織の営業は必要です。さらに食品や医療品などの流通も必要でしょうし、宅配の需要も増えるからそれらの運送業は営業が必要でしょう。もちろん食品や医薬品を製造する工場も稼働する必要があるでしょうし、それらの包装資材や備品を製造する企業も活動が必要です。ただしそれらに関わる人員が国民の大半を占めるとは考えにくいため、そういった社会生活を維持するための必要人員以外の外出禁止はやはり意味があると思いますし、外出が禁止されれば不足するマスクの需要も劇的に下がることは間違いありません。
それ以外にもテレワークが可能な企業の数が多ければ、外出しなくても生産活動は行えますから経済に対する影響は小さくなります。となれば、外出をベースとする企業を停止しても、実際は計算よりも経済に対する影響は小さいのかもしれません。もちろん飲食店や興業に関わる様々な業種は影響を受けますが、黄ばんだマスクを二枚配布するコストをそちらに回せば、完全な形は無理でも存続できる程度の保証は可能になるように思います。(下の子の勤務先が福祉関係のため、すでに優先的にマスクが配布されたようですが、数年備蓄してあったものすごく黄ばんだマスクが配布されたそうです。これを付けると、余計に健康を害すると思うといってました。ちなみに洗っても、色は変わらないそうです。)
このように強い意志と責任感を持ったトップがいれば、この未曾有の状況を変えられますが、日本にはそんな人材はいないようです。しかしそれは未来永劫というわけではなく、今の若い世代からそういった人材が力強く生まれてくることを、老頭児のジジイは心から願うばかりです。
さて私の方は、老頭児の悲痛な叫びが功を奏したようで、現地に赴かなければならないセミナーはキャンセルとなりました。それどころか私の担当以外の多くの企業も、zoomをつかったセミナー(ウェビナー)に大きく舵が切られることになりました。これによって私や講師の多くは罹患のリスクを大幅に下げることができましたし、新人も自宅研修も多いため新人同士の三密状況が避けられたように思います。今後しばらくはウェビナーがセミナーの中心となりそうですので、私自身のセミナーの進行方法や話し方も大幅に変える必要があるようです。
新型コロナウイルスがピークを越えるには、おそらく3ヶ月以上の時間が必要と思います。日本が医療崩壊する前に強い実行力と責任感をもったトップが出現することを心から願いたいと思います。