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Weekly report

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 July First week

 早くも7月に入りました。新型コロナウイルスに翻弄された2020年前半を終え、後半戦に突入です。

 7月に入って新型コロナウイルスルの患者が全国的に増えてきており、またまた危険な状況です。経済の復活を目論んだ移動や夜間の繁華街への自粛解禁でしたが、完全に失敗のようです。今回は70%が20代〜30代の罹患のため問題なし、と国や東京都は考えているのかもしれませんがこれこそ問題です。罹患者が動けば確実に高齢者にも感染が及ぶので、やはり自粛をもう一度取り戻すしかないように思います。

 邪推をすると、すべての店舗に対する経済支援をおこなうよりも、保険をつかって罹患者を治療した方が経済効率がいい、と国や一部の都道府県が考えていのではないか、と思います。重症だった元近鉄の梨田氏が発言していましたが、約一ヶ月入院して自己負担は2万円ほどだったようです。おそらく治療には数百万円がかかっていると思います。東京都の新型コロナウイルス罹患者数は累計で約6300名で、1/3が重症化すると仮定します。仮に重症者に200万円の治療費がかかっていると仮定して、国が負担すべき総額は42億円です。東京との飲食店数は8万店ほどですから、家賃補助で月50万円の支援をおこなうと総額400億円です。となれば、店舗を支援する総額が月400億円に対し治療費は総額でも42億円ですから、罹患を気にせず自粛を解禁し、その代わり店舗に対して経済的な支援をおこなわない方が経済的に見合うことになってしまいます。これが事実ではないことを心から願うしかありませんが、国や都が再度の自粛要請に及び腰なところをみると、まったくあり得ないことではないように思います。

 世界での流行が止まらない現在、日本だけ安全にしてもしかたがない、という考えがあることも理解出来ます。しかしそれによって自らの家族や大切な人の命が失われることを考えると、このままこの状況を放置することは決して望ましいことではないように思います。くだらないメンツや総理辞任後の訴追を恐れて状況をうやむやにすることなく、国や都道府県は国民の生命を一番に考えた対応を望みたいと思っています。

 このような状況の中、九州を中心に豪雨災害が発生しました。土曜日に熊本の球磨川が氾濫し、流域の住宅が洪水に見舞われました。これから被害が明らかになりそうですが、相当に広範囲におよぶ洪水や土砂崩れのため、大きな被害が発生しているようです。豪雨はまだ止んでいませんから、今後の注意も必要となります。翌日になり、老人を中心に20名あまりの方がお亡くなりになり、土砂崩れによる行方不明者も発生する惨事となってしまいました。それでも多くの方が屋上等に避難し、自衛隊などの努力によって救出されたことは何よりでした。

 しかし今回の洪水でも感じましたが、年々洪水の回数が増え規模が大きくなっているということです。2000年より前は全国で5〜6年に一度程度洪水がありました。その多くは台風の影響であり、豪雨によるものはそれほど多くなかったように思います。しかしながらこの数年は、台風以外にも毎年のように大きな被害が出る洪水が起きています。私も熱川に居を構えてから10年ほど立ちますが、この数年の大雨や暴風による土砂崩れは本当に激しくなったと思っています。すべての原因は、毎年記録を更新するほどの大雨。つまりは地球温暖化の影響が本当に顕著になったということです。どんなに護岸を固めダムを造っても、それを凌駕する自然の驚異が毎年のように発生し、人間の営みをあざ笑います。人間がつくりだした自然環境が人間に復讐をしているのであり、この状況はもはや止めることは難しいのでしょう。

 さらに考えてみると、これだけの豪雨があるということは反対にまったく雨が降らなくなった箇所も増えたということです。おそらくはユーラシア大陸の中部を中心に砂漠化がさらに進む、ということなのでしょうし、中国が日本の水を押さえにかかる理由もよくわかります。片や御しきれないような大雨、片やどうにもならない砂漠化ということですから、本当に恐ろしい事態です。梅雨明けからはいよいよ台風シーズンですから、今後もどのような状況になるか予想も付かない状況です。

 私のいる伊豆熱川も、伊豆高原そばの赤沢温泉で土砂崩れが発生し、この付近の動脈である国道135号線が分断されてしまいました。反対の伊豆白田温泉でも135号線が土砂崩れで停止しており、私は完全に陸の孤島状態です。旧道や山道は通れるようですが、台風並の強風と豪雨ですから途中で何が起きるか予想が付きません。当面の生活に影響はないと思われますので、しばらくは熱川で静かに過ごすしかないようです。不安としては、土砂崩れに伴う停電やネットの切断です。今週はネットセミナーが続くため、停電やネットの切断があるとセミナーが中止になってしまいます。代打が可能な講座ではないため、最悪の場合どこかのホテルでも借りてセミナーを実施するしかないようです。

 新型コロナウイルスや豪雨は、近代化やITによって自然をコントロールできると傲った人間の姿勢を、自然があざ笑っているように思えます。これからどのような自然災害が発生するのか、新たなる病魔が人間を襲うのか。この自然の猛威は、我々が傲る姿勢を改め、もう一度謙虚に自然に立ち向かう姿勢を取り戻さなければならないことへの警鐘なのかもしれません。