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Weekly report

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 October First week

 はやくも10月に入りました。新型コロナウイルスで始まった今年度ですが、感染拡大は下火にならぬまま下期のスタートです。とはいえ世間一般ではだいぶ新型コロナウイルスになれてしまったようで、これまでのヒステリックな状況から、マスクさえあれば旅行も可能という雰囲気になってきました。秋iの観光シーズンで各地とも賑わっているようですし、伊豆界隈も人出が増えたように感じます。これだけ誰もが警戒してればインフルエンザの流行はないのかもしれませんが、万が一の場合はインフルエンザで体力を消耗した年寄りや基礎新患患者が新型コロナウイルスに罹患しやすくなるかもしれませんので、あまり急激に平常に戻すのは危険に思えてしまいます。

 さて、今月から著作権法が改正され、いわゆるリーチサイトが違法となりました。リーチサイトとは、違法な情報や音楽を掲載したサイトにリンクをはったサイトであり、これにより間接的に著作権侵害を誘発するサイトです。音楽や漫画、画像などを違法に掲載したサイトは直接的に著作権を侵害していますが、そのサイトへ誘導するサイト(リーチサイト)にはそれらの音楽や漫画、画像が掲載されていないため、著作権を間接的に侵害しているにもかかわらずそれを取り締まることはできませんでした。今回の著作権改正によって、そういったサイトの作成者や提供者が著作権を侵害していることになりましたので、著作者にとってはすこしだけ望ましい状態になったように思います。

 キュレーションサイトに代表されるように、他者の著作物をまとめたり翻案することで著作権侵害を逃れながらも ヒット数を稼ぎ、広告収入を得ようとする行為が増えています。最初に考えた人にとっては工夫といえるのでしょうが、まねている人間にとっては単なる横取りのように思えますが、こういった行為はなくならないのでしょう。

 検索エンジンという画期的な発明により、インターネットの利用が劇的に便利になったのは事実です。その延長として目的毎に情報を集めたリンク集のようなサイトがあること非常に便利です。しかしその両方ともが、リンク先のコンテンツの著作権を侵害しているのではなく、むしろヒット数を高めることでコンテンツの価値を高めていますから、リンク先の著作者にとっては望ましいサイトといえます。

 しかしながらリーチサイトは違法にアップロードされたコンテンツへのリンク集ですから、極めて悪質です。これまではそのようなサイト自身には違法性がないため、違法アップロードしたサイトを見つけてリンクを張れば法を犯すことなく広告収入を稼ぐことが可能です。数多くのサイトを載せれば載せるほどヒット数は上がりますし、結果として多くの著作権侵害を誘発してしまいます。それでもリンク集自身は合法ですから、違法サイトが次々閉鎖されても次のサイトを見つけて載せるだけで無限に稼げてしまいます。

 今回の法改正では、こういった違法サイトへ誘導するリーチサイトそのものにも著作権侵害を認めて違法とし、罰則を与えられるようにしました。これによってこういったリーチサイトが徐々に排除されていくでしょうし、結果としてさまざまな違法サイトそのものが減っていく可能性があります。

 GO TO EATキャンペーンにおいても、トリキの錬金術という方法を考えた人がいます。予約サイトで予約を入れると自動的に1000円分のポイントが付与されることを利用し、鳥貴族の予約を行います。実際の訪問時は280円の商品だけを頼み決済すると、付与された1000円のポイントから消費税込みで300円ほどを支払うだけですから、差額の700円を労せず手に入れられることになります。気づいた人は本当に賢いと思いますが、それを自慢げに公開し真似た人間も労せずポイントを取得する行為が激増したため、鳥貴族はポイント以上の金額の商品しか予約できなくする対策をとりました。それでもその対策前に相当額の被害を受けたわけですから、鳥貴族としてはたまらないでしょう。

 こういった制度や仕組みの穴をつく行為は、昔からあると思います。しかしながらその方法は身近な人間しか知ることができなかっため、大きな問題にはならなかったのでしょう。ところがインターネットの普及によって、こういった穴がいったん公開されてしまいますと、ものすごい額の被害が生まれます。法的な対応は常に後追いになってしまいますが、このような問題を早期に見つけ対策を講じるような仕組みがインターネットには求められているように思います。

 インターネットは世界につながっており、一つの国の法律では取り締まりきれません。またさまざまなモラルに反する行為や新たな不法行為が生まれ続けるからこそ、国際間にまたがってそれらを監視し摘発を行うような仕組みが、今こそインターネットに求められているように思います。