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Weekly report

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 June Second week

  オリンピックまで、残すところ40日を切りました。世界中が望まない中でごり押しで実施されるオリンピック、国民の健康被害が少しでも軽減されることを心から祈るのみです。

 とはいえ相変わらずの泥縄準備が続いており、実施したとしても相当な混乱が予想されます。選手は選手村に滞在するためまだ隔離は用意かもしれませんが、報道機関等のスタッフは会場近隣のホテルに割り振られることになっています。ホテル側は滞在の準備を進めていましたが、先日の打ち合わせで隔離施設として機能するよう要請があったようです。すなわち通常のホテル滞在ではなく、ホテルの責任で滞在中は外出等を禁止し管理する義務が生じるようなのです。とはいえ具体的な手段や方法、手順が説明されるわけではなく、自主的に管理するよう要請され戸惑っているようです。

 選手村はセキュリティ上部外者の出入りがしにくいようゲートが管理されています。もちろん夜間に塀を乗り越えて抜け出す(相手は超一流のアスリートですから)可能性はありますが、一応隔離は可能です。しかし報道機関等のスタッフはスマートフォンの位置情報をつかった管理がなされるだけで、実際の隔離管理はホテル側に任されるというのです。スマートフォンを部屋に置いて出たり、別のスマートフォンを使えばホテルにいるように見せて外出することは可能ですし、それを厳重に管理するとなるとホテル側のスタッフも相当に手当が必要です。さらに制止しても外出してしまう関係者をどうやって止めるのか、具体的な方策はホテルに任せるようです。

 以前も申し上げたとおり、選手や関係者は事前のPCR検査やワクチン接種が行われる可能性は高いでしょう。しかし報道機関等のスタッフは、それらの可能性は低いですし自主的な管理が要請されているだけです。となれば、彼らが世界中の変異種を東京に持ち寄る可能性は高いですし、その彼らが飲食で外出すれば確実にクラスター化します。外国人がガイドブックなどで知っている店、あるいはクチコミで紹介された店は限られているでしょうから、複数の国のスタッフがその店に集まる可能性も高いと思います。となると、その飲食店関係者にさまざまな変異種が写り、強毒性のウイルスが生まれたりクラスターになることは容易に想像できます。しかし自由な外出を許したのはホテル側の責任であり、JOCや政府はきちんと指導したから責任はない、というふうに責任逃れをするために、現在必死でさまざまな関係者に責任を押しつけているとしか思えません。

 世界のウイルス感染状況を見る限り、今回来日するすべての選手やスタッフ、関係者の誰も新型コロナウイルスに罹患していない、などということは確率論的にあり得ないでしょう。施設や什器のの消毒が必要と言うことは、選手や関係者の持ってくる荷物や機材に新型コロナウイルスが付着している可能性もゼロではありません。医療機関によると、プラスチックやステンレス上では2〜3日、紙幣などは4日程度新型コロナウイルスは生存できるようですから、それらを運ぶホテルスタッフや空港スタッフを経由して海外の新型コロナウイルスが持ち込まれ感染する可能性も高いように思います。

 G7で各国代表はオリンピック開催に同意した、と報道されています。それは遠く離れた他国での開催だから同意しただけであり、地続きの隣国開催であれば大反対が連発したことは想像に難くありません。無責任で脳手金なのは政府と都、オリンピック関係者だけであり、彼らの財布を肥やすためにこれだけ国民に危機が押し寄せていることを我々は忘れてはなりませんし、開催後に惨事の責任をきちんと法的に裁かれることを心から願っています。