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Weekly report

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 July Second week

 いやぁ予想はしていました、とうとうこの日を迎えることになりました。この日とは...

            還暦

です。

 いつかは迎える予感がしていましたが、本当に到達すると感無量としか言いようのない気持ちになります。

 60年という節目ですが、いろいろと感慨深い思い出が去来します。その1/3が子供と学生時代であり、2/3がビジネスパーソンとしての日々でした。心身ともにいろいろなことがありましたが、とりあえずこの日を迎えられたことは本当にうれしい限りです。

 今でもそうですが、自己肯定感という感覚を持ち合わせていない私は、不安と混乱の中学生時代を過ごしました。特に間違えて進学校と言われる高校に入ってからはモラトリアムの連続であり、大学生までその状態が続きました。大学では既定路線の家業を継ぐべく大学院に進むつもりでしたが、父が病に倒れたことを理由に脱走し就職。今でいうブラック企業を3年半勤め、憧れの監査法人に潜り込みシステム監査業務を始めました。

 しかし直後に監査法人の混乱で一度目のリストラ。飛ばされた先のコンサルティング会社の二日目に、米国人の赤鬼のような顔をしたパートナーに「いつまでいるつもりだ?」と尋ねられ、初めてリストラに遭った事実を知るのでした。その後いろんな踏み絵を踏んでどうにかコンサル会社に居残り、地獄のような仕事を行ううちにまたもやリストラ。30歳前で2回もリストラに遭う人生って、いったい何だったんでしょうね。

 ともあれコンサル会社時代には、偶然拾ってもらった師匠に一からコンサルティング技術のみならずビジネスのあらゆる基礎をたたき込まれていたため、その後もこの歳まで食べていけたことは本当に師匠に感謝しかありません。2度目のリストラ時も師匠に拾ってもらい、東京と大阪を股にかけて40歳まで必死に働きました。

 40歳のときに現在のITアシストという研修会社を師匠と2人で設立したものの、直後の内紛で師匠は出奔。多額の借金を今の社長と必死に返済し、どうにかこうにか今日までビジネスは続いています。50歳ぐらいまでは講師業と併せてシステム監査やコンサルティングを行ってきましたが、現在は講師業一本でこの歳を向かえることになりました。当初は情報処理技術者教育ばかりでしたが、師匠のおかげで身についた先読みの力で新人研修やビジネス教育にシフトし、現在は情報処理技術者試験対策は全くやっていません。

 27歳で上の子が生まれたときは赤貧の生活でしたが、その後収入が増えてどうにか家族四人暮らしてこれました。口の悪い仲間が言うとおり、借金が原動力の人生だったように思いますし、結果として3軒も家を買い全部のローンも完済できたたのはありがたい限りです。とはいえバブルの末期に購入したマンションは20年以上も塩漬けになっていましたが、4軒目である熱川海潜亭を購入した瞬間買い手が現れ、70歳ぐらいまでつづく借金をなくしてくれたときには偶然とはいえない見えない力を感じました。

 さらに一昨年末からは4度目のうつで苦しんでいましたが、新型コロナウイルスの流行で熱川に疎開できたおかげで、心身ともに健康になりました。偶然にも熱川海潜亭があったことが、私の命を救ったと思うと本当にありがたい限りという気持ちです。熱川の疎開生活も1年を超え、現在はすっかり田舎暮らしに慣れてしまいました。リモートで講師ができるというのも大成果だったように思いますし、体力の低下を補ってくれるよいチャンスだったようにも思います。

 とはいっても体は年相応にボロボロであり、冠れん縮性狭心症や高血圧、ぜんそくといった既往症があり、この数年はひどい座骨神経痛に悩まされています。今年に入ってからは突発性難聴でジェット機の真横にいるような耳鳴りに悩まされていますし、変形性関節症で満足にキーボードも打てなくなっていますが、それでも日々が楽しいのはありがたい限りです。これだけ無理したため体は悲鳴を上げていますが、それでもストレスから大幅に解放された生活を送っているため、心は本当に健康になりました。

 人生一回りして、いよいよ二回り目に入りました。この先の人生は他人のために、特に若者のために捧げていきたいと思っています。才能や素質がなくても、努力をすればなんとかなる、というジジイの信念と技術や知恵を若者に伝えるべく、この先は頑張っていこうと思います。棺桶の蓋が閉まるまでどのぐらいの時間が残されているかはわかりませんが、今日からまた精一杯努力を重ねたいともいます。

 皆様、本当にありがとうございました。これからも、よろしくお願いいたします!