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Weekly report

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 October Fourth week

  夏のように暑い日々が続きましたが、先週は一転急激に気温が下がりました。秋はマッハで通り過ぎ、あっという間に冬到来ですから、体がなかなかついていきません。ただでさえ基礎疾患が多い身なのに、そのうちの一つである喘息が日々厳しく感じます。

 昨年の冬は新型コロナウイルスの影響で、ほとんどインフルエンザが流行せずにシーズンを終えました。その結果多くの方のインフルエンザ抗体が消滅してしまい、今年は大流行が予想されているそうです。反面昨年のワクチン接種者が非常に多くワクチン量の共有も多かったようですが、今年は例年並みか少なめになっているため接種が難しくなりそうです。原因はやはり新型コロナウイルス。世界的に新型コロナウイルスのワクチン製造が行われており、必要な原材料や機材が主にそちらで利用されているようです。となるとインフルエンザワクチン製造の設備や原材料が不足しますから、供給不足になってしまったようです。私も近隣の医療機関に電話をしましたが、20軒ほどの病院や個人医院から断られてしまいました。昨年受けた行きつけの医院は、現在100名以上がキャンセル待ち状態とのことで本当に驚きました。

 ただ数カ所の医院は、予約はできないもののワクチンが入荷した日には接種ができる、今週中ならまだ入る可能性があるとのことでした。ダメ元で翌朝電話したところ偶然入荷があり、無事接種を受けることができたのは本当に運がよかったと思います。

 さて先日気になったことですが、コンビニエンスストアのファミリーマートが、「お母さん食堂」という商標名を「ファミマル」と変更することになりました。キッカケは高校生が提起した「ファミリーマートの「お母さん食堂」の名前を変えたい!!!」という運動です。この運動の趣旨は、「お母さん」という名前は女性だけが食事を作り家事をするという「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」を生み出すということだそうです。この製品を買った男子は、「男は仕事、女は家事」と無意識で思い込み、将来家事や育児をしなくなる、というように考えられているようです。

 しかし私は年齢的に、こういった考えを素直に共感はしにくいようです。ご存じのとおり私自身ゴリゴリの昭和のじいさんですが、若かりし頃から家事や裁縫が大好きでしたし、ジャリ研(子供相手のサークル)の部長もやっていました。別に男、女の役割を意識したこともありませんし、今でも飲み屋を行うぐらい料理は得意ですし、家事全般は普通に行っています。となると、大切なことは名称ではなく、意識の問題のように思います。

 確かに子供の頃は、「男っぽい」「女っぽい」といった見方はありました、その多くは大人が意図的にしむけたからのように思います。実際私の母親も自分が楽になるとき以外は、ずいぶんと私を女っぽいと揶揄していた記憶があります。となると、言葉をただすことが本質ではなく、教育や子供に影響を与える大人の振るまいが問題になるように感じます。

 もちろん偏見を生み出すような言葉がその原因のひとつという考え方もできるのかもしれませんが、となると「おばあちゃんの知恵」は「老人の知恵」と言い換える必要が出るでしょうし、知恵があるのは老人以外にもいえることですから「人類の知恵」とでも言い換える必要が出てきます。実際これを報じたメディアが、発起人の高校生を「女子高生」と連呼していましたから、この言葉も廃止すべきです。(男子高校生とはあまりいいませんよね。)先輩・後輩も序列を意味していますからすべて仲間というべきでしょうし、私のようなガンコジジイは頑なな人とでも呼ぶ必要があるのでしょう。

 かつて「ブラインドタッチ」を差別用語として喧伝した人間が、「タッチタイビング」などという訳のわからない言葉を普及させました。(タッチしないタイピングはありません。)しかしブラインドフライングは夜間飛行といういみのように、ブラインドそのものに悪い意味はありません。こういう言葉狩りが優先することによって、本来の活動目的や趣旨と異なる運動になってしまうのは、新型コロナウイルス下における自粛警察のように思えるのは私だけなのでしょうか。