さて早くも11月に入りました。何もしないまま今年も終わろうとしていますし、残り二ヶ月で何かができるとも思えません。還暦を迎えていよいよ動きが悪くなってきましたが、生きているだけでめっけものと思って残り二ヶ月頑張りたいと思います。
さて先日、米国のFacebook社が社名を変更し、Meta(メタ)となりました。サービスとしてのFacebookやInstagramは残るようですが、者名はMetaになるようです。GAFAの一角を占めていた企業ですので、この呼び名もGAMAとかGAMAMやGAMMAとなるのでしょうか。
さてFacebook社の社名変更の理由は、今後はメタバース事業に注力するためとあります。ではメタバースとはいったいなんなのでしょうか。
調べてみますと90年代にSF作家のN・スティーブンソン氏が考えたインターネット上の仮想空間を指すようで、「Meta(超越)」と「Universe(宇宙)」を掛け合わせた造語のようです。その実態はインターネット上の仮想空間においてさまざまなコミュニケーションやサービスを行うもののようであり、このご時世では確かに需要があるように思います。
新型コロナウイルスの世界的蔓延以来、さまざまなエンターティンメントが中止や制約の憂き目に遭ってきました。開催そのものが中止されたり、東京オリンピックのように無観客での開催などが多かったように思いますし、ライブや芝居も入場制限など様々な制約がありました。新型コロナウイルスの猛威は現在は落ち着いていますが、海外渡航の制限が変更されまた世界との行き来が可能になってきましたから、間違いなく再度の感染拡大は起きると思います。もちろん昨年流行しなかったせいで極めて感染拡大のリスクが高まっているインフルエンザの蔓延でも、こういった制約が再度発生する可能性は高いと思います。
このような際に、メタバースは大きな効果を発揮するのでしょう。リアルの会場と同様の環境をネット上に再現し、その中で試合やエンターテインメントを鑑賞する。音だけでなく視覚も360度全部楽しむことができます。周りの観客の熱狂も感じながら応援や参加ができる。リアルの体験に制約があるからこそ、非常に素晴らしいサービスに思われます。視覚と音声だけですから本当のライブ会場のような皮膚で感じる音圧や振動はなくても、二次元の情報よりは遙かに多くのコトを感じられることは間違いありません。
この1年以上Zoomなどの会議システムを使っていてもそう思いますが、やはり三次元のコミュニケーションと二次元のコミュニケーションでは、伝わる情報量が違うように思います。基本的には言葉で発せられたテキストが情報のはずですが、ライブでは体の動きやジェスチャーから伝わる情報も多く、会議システムではまだまだ実現できないところです。これを仮想空間上で実現できるのであれば価値は高いと思いますし、録画された情報でもはるかにライブ感は高いように思います。
こういったサービスは負担のコミュニケーションでもそうですし、個人やエンターテインメント、きぎょうのさまざまな分野での活用が期待されます。Facebookだけがこういったサービスを始めるわけではありませんが、このようなサービスに注力しようとする本気度を社名を変えてでも示そうとするのは、やはり海外企業の特徴なのかもしれません。それに反して日本企業は、過去のブランドにしがみつくのが精一杯という状況を考えると、日本と世界の距離はますます開いているとしか思えないことは本当に残念です。