衆議院銀選挙が終了しました。結果は相変わらずの自民党の勝利で終わりました。とはいえ有名政治家の落選が相次いだのは、民意が示されたということなのでしょう。
自民党の勝利は、ひとえにカウンターパートの不在のせいと思います。国政を担える野党が存在しないことが、自民党の一党独裁を許しています。本来の議会制民主主義では複数の政党が民意を背負って政権を担い、国政を司ります。多くの民意を勝ち得た政党が責任を持って国政を司り、その結果がはかばかしくなければ民意は対立する政党にながれこんどは対立政党が国政を担います。
こうして二つの対立政党が違った施策を講じることで、常に国民に寄り添った政治が行われることになります。世界でも英国は保守党と労働党が、米国は民主党と共和党がそれぞれ対立政党として存在し、互いに切磋琢磨して政治を行っています。
しかし日本ではカウンターパートたる野党がなかなか育たず、一党独裁を許しています。結果として首相の犯罪は隠蔽されますし、時の政治家に有利に検察が動いたり司法判断が行われたりします。一部の組織や企業に権益が集中し、なかなか国民のための政治とはなりにくくなります。国民を引きつけるためには、ばらまき政策など自分の頭を使わず国民の財布に頼る施策だけになりますし、本当の意味で国民に痛みを強いてでもかたづけなければならない問題を野放しにします。
10年たっても廃炉が進まないどころか処理水の問題が片づかないのは、この結果といえます。地球温暖化を防ぐ施策も前進しませんし福祉も垂れ流しのままになります。政治家の大半は高齢ですから、自分が生きている間だけこの状態が続けばよいと考えます。借金も問題解決も後の世代に後回しであり、自らの繁栄だけがすべてになります。
こういった問題を少しでも解決し民意を示すために選挙がありますが、投票すべき野党がないことが現在の問題です。野党の政治家も与党と同じであり、本当の政治のプロが育っていないのが日本の問題なのでしょう。となると、いよいよ本気で海外の優秀な人材を招き入れ、政治、行政、そして官庁に積極的に登用するしかなくなりますが、この考えも持てないのが茹でカエル状態の日本の問題なのでしょう。
日本にも優秀な人材がいますが、日本の民間企業やベンチャーに流れず海外企業に流れてしまいます。それは年寄りに都合のよい仕組みを未だに守っている結果であり、若者のチャンスやメリットが少ないことが問題です。
こういった問題を解決するために、江戸時代に習うしかないと私は考えています。心ある年寄りが私塾を開き、若者にさまざまな知見を伝えます。若者は積極的に討議し、次の日本がどうあるべきかを真剣に考えます。そしてそれらは経済的な見返りがあるように企業が支援し、本気で日本を変えるべきと私は考えています。
そのためにまず、私がすべきことは...これが一番の課題なのかもしれません。