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Weekly report

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 July First week

  auが大規模な通信障害を起こしました。7月2日の未明に発生したこの障害は、3日の夕刻になっても完全には復旧できず、大きな混乱につながりました。auユーザはもちろんのこと、auのアンカブランドであるUQモバイル、povoなどの通信会社、au回線を借りている楽天モバイルなどに大きな影響を与えました。週末だけであればビジネスへの影響は少なかったはずですが、週明けに続いても回復ができず、さまざまな企業のシステムやサービスに影響が発生する事になりました。

 コトの発端は、定期メンテナンスの一環としてルータを交換しようとしたことのようです。新機種に切り替えた後に音声通話の交換機がアラートを発生し、元の環境に戻したものの通信の輻輳がはじまり、それが環境全体に影響してしまったようです。輻輳は風霜を呼び、やがては全国のネットワークに遅滞という遅れをしょうじてしまい通話や通信ができなくなりました。(auはさまざまな手段で回復を試みましたが、結果として60時間以上経過した5日になってやっと回復したようです。)

 この事態によって、auや関連する企業のスマホや携帯を使っているユーザに広く障害の影響が発生しました。音声通話だけでなくデータ通信にも影響したため、さまざまなシチュエーションで日常生活にも問題が生じたようです。現在のスマホは採譜代わりに使われている方も多いでしょうから、通信ができないことでお金が使えないといったことも起きたようですし、QRコードを使ったライブのチケットなども画面に表示できず、入場時の混乱を招いたようです。

 しかし一番問題と感じたのは、SMSや緊急通話も普通になったことです。その他のことは一般敵には日常生活の不便と考えることができますが、緊急通話は人の生命や大きな財産に関わることです。街中に公衆電話がなくなった現在、緊急時に連絡がとれないことは大きな社会問題といえます。となると、広域災害等でこういった問題が生じた場合、やはり非常に危険といわざるを得ません。

 以前からいわれているとおり、こういった有事の際にすくなくともSMSや緊急通話については他社キャリアを利用して通話できるような仕組みを、日本全体で考えるべきでしょう。SIMの問題を片付けることはそれほど難しいことではないように思いますし、キャリアも有事の際であればお互い様でキョウリョクできるように思います。

 となると、あとは管轄官庁である総務省でしょうが、これが一番難しいでしょう。共通のインフラなどというと競争が弱くなるとか、企業同士が取り組むと管轄官庁としての権限が弱くなるなどのくだらない理由で、これらの実現を阻んでいる気がします。事実平成の時代からこの競技が行われているにもかかわらず相変わらずの状況ですから、やはり官庁側の問題としか思えません。

 国民の幸福を実現するのが、政治家と官庁の役割のはずです。自らの権限を拡大し省庁間の争いに勝つことだけを考えている老頭児官僚を排除しなければ、この国は本当の意味で変わらないように思えます。