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なぜ毎日コンビニで買ってしまうのか?  (5/25/2008) 

 漆原直之  マイコミ新書  \780

 それなりに知っているコンビニのビジネス環境でしたが、全体を様々な角度から俯瞰した解説書は少ないため、ちょっと面白かったのでご紹介です。

 タイトルの通り、現在のコンビニ業界をターゲットとし、その歴史からビジネス環境、ビジネスモデル、現状の問題、今後の課題などさまざまな角度から説明行われている本です。一つ一つの情報はそれなりの深さでしか説明されていませんが、それでも様々な観点からの考察をまとめた書籍は少ないため、読む価値はあります。私自身はコンビニの動線がなぜ左回り(反時計回り)になっているか、という点は知りませんでしたので、非常に興味深く読める部分もありました。

 とはいっても地方で始まっている宅配などの新しい取り組みや、駅前型コンビニが廃業を続ける中で大型店舗を中心とした再構築が始まっている状況など、最新の情報が網羅できていないことはやや不満が残ります。

 身近なコンビニエンスストアをベースに、ビジネスの基本を再確認したい方に。

 

スティーブ・ジョブズ  (5/25/2008) 

 林信行  アスキー  \2,500

 久々にみた綺麗な本でしたので、ご紹介です。

 タイトル通りこの本は、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブスの伝記です。しかしその装丁や写真の綺麗さだけでなく、枯れた文章が本当に綺麗な本を作り上げています。

 スティーブ・ジョブスについては、さまざまな本が出版されています。その生い立ちからビジネスの歴史、その背景となった様々な出来事は周知の事実とも言えます。しかしこれまでの多くの本は小さな独裁者といった批判的スタンスが多く、事実が書かれていたとしても決して楽しい本ではありませんでした。しかしこの本は極めて淡々とその人生が紹介されており、ジョブス自身の生き方やこだわりが美しくと伝わってきますし、テクノロジストと言うにはあまりにアーチスティックな姿勢を、魅力たっぷりに伝えてくれます。

 我々テクノロジストは、未来を創造します。我々が見るべき未来はどのような視点から生まれるのか、その未来をみることが世の中をどう変えていくのか、この本はそのヒントをかいま見せてくれます。

 テクノロジストとしての美しいあり方を知りたい方に。